座布団が行司にクリーンヒット

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名装蹄師は名生産者でもありました 「田上勝雄牧場」

次は小林市にある田上勝雄さんの牧場へ向かいました。こちらはミッキーコマンドを輩出した牧場です。
他にもアイティスワローなどの活躍馬を出して、九州産限定の重賞や特別レースをすべて勝っていらっしゃいます。
また田上さんは装蹄師としても有名な方で、さまざまな競走馬の蹄鉄を管理されていました。
蹄鉄治療の為にイクノディクタスは一時期こちらの牧場で過ごしていたそうです。
(他にはトウカイテイオーバンブーメモリーオサイチジョージ、オースミタイクンなどの蹄鉄も打ったとか)
あの「鉄の女」イクノディクタスも田上さんの装蹄なしでは走ることができなかったのですから、すごいものです。
今でも月に一度はイクノディクタスに会いに行っていらっしゃるそうですよ。はぁ〜、情熱だなぁ。
脚元が弱かったユメノセテコウユーも田上さんが色々と工夫して走る状態にさせたとか。
管理されていた領家調教師の話は、とても面白かったです。
アイティスワローやミッキーコマンドの母スイフトクインはまだ仔を産むことができるそうで、まだまだ楽しみ。
骨折していたミッキーコマンドですが軽度だったそうで、復帰も近いのではないかということでした。
2歳馬でもカシノカスケードという有望な馬がいます。これから出世していく馬だと思います。


ここでどうしても尋ねたかった事を聞いてみました。
なぜわざわざ北海道まで、ダンディコマンドを種付けに行ったのかと。
実はダンディコマンドは鹿児島の山下牧場で馴致、育成された馬だったらしいのです。
そこで若駒の頃から田上さんも世話をしていたらしいんですよね。
つまり生まれた時からずっと知っていたわけです。
その馬が中央で活躍して、めぐりめぐって北海道で種牡馬になった。そこであちらの牧場の方にも頼まれて、
場長ともコマンドとも長い付き合いだから一度つけてみようか、となったらしいのです。
つくづく競馬というのは人と人との繋がりを感じますね。いくら勝負の世界とはいえ
人情なくしてこの世界は成り立たないのですよ。
そしてミッキーコマンドが大成功。他の馬たちも続々勝ち上がり、ダンディコマンドの名が知れ渡ったわけです。
今年にかけて九州種牡馬ではデュラブサイレントハンターダンツシアトルなどを種付けされたそうです。
さらに今年は北海道まで行ってダンディコマンドを3頭も種付けされたとか。楽しみですねぇ!


私が「これだけ活躍馬を出すのはすごい」と素直に言うと、
装蹄師という副業をやっているからできている」という返事。なかなか生産だけは難しいのか・・・。
基本的に種付けは1年ごとに行っているそうです。馬に負担をかけないようにと。
田上さんはまだこれからも生産を続けられるそうで、そのことが聞けただけでも嬉しかったです。

注目の1歳馬

スイフトクインの2005(http://db.netkeiba.com/horse/2005109031/

アイティスワロー、ミッキーコマンドの半妹。サイレントハンター産駒。