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アビスパ福岡降格特集新聞記事のまとめ

アビスパが降格した当日もしくは次の発売日から、各新聞でアビスパの降格をテーマにした記事が書かれました。
先日図書館に行って、各紙の地元版の記事をあるだけ全部読んできましたよ。それをまとめてみました。
噂程度では聞いていたことが、事実として記事になっているのを見て非常に驚きました。
またそれと同時に「これだけのことを知っていたのになぜ今まで黙っていたのか」という憤りに近い感情が。
もっと早く記事にして読者に問いかけ問題提起していれば、最悪の事態は免れていたかもしれない。
降格してからこんな記事書かれても、弱者に鞭打っているようにしか感じないです。
「大人の事情」とかでシーズンが終わるまで秘密にしておかなければならなかったのでしょうか。
そりゃマスコミも会社ですから、報道してそれが会社に不利益を及ぼすならば控えるでしょう。
理解はできないこともありませんが、マスコミとしての価値は無いに等しいといわざるを得ないです。
……と文句をブー垂れつつ、いってみますか。
読んだ新聞は西日本新聞・読売新聞・朝日新聞西日本スポーツ・日刊スポーツ。
表記は左から(西)、(読)、(朝)、(西ス)、(日)とします。
その他の新聞の記事はほとんど大したことが無い内容だったので除外しました。
ちなみに特集記事の中で一番詳しく核心を突いていた感じだったのは、意外にもスポーツ紙でも地元紙でもなく
朝日新聞でした。一番酷かったのはスポニチかな。「長谷川氏=現場の人間」とするのは大間違い。

開幕前 4月まで

大久保嘉人選手を獲得しようとする動きは本当だった。(西)
開幕前の時点でバロン選手に関し松田浩監督は戦力にならないと判断し「ノーサイン」つまり獲得見送り。(西)
アビスパに新社長、都築興氏が就任。九電関係会社からの出向。(西)

5月中旬〜6月 W杯によるJリーグ中断期間中

長谷川治久氏「松田監督を解任したい。」「まず解任ありきがサッカー界の常識ですから。」と、
4月に就任したばかりの新社長を説得。しかし他幹部は「FW補強の方が先だろう」 しかし結局解任に。(西)
長谷川氏「結果がすべて」(朝) 「(解任の)理由は‘数字‘。」(西ス)
都築社長「(解任の理由は)監督に集客力がない*1。」
松田監督は急に呼ばれて行ったが、後半戦に向けての補強の話かと思っていたそうだ(西ス)
長谷川氏の松田監督解任意見に当初、他の幹部3人*2は否定。(朝)
クラブ関係者「サッカーを知らない新社長が長谷川氏の意見に影響された。」(朝)
最終的には松田監督解任に賛成3人、反対1人*3。(西ス)
不振の責任を監督に押し付けた(西ス)
結局、長谷川氏に押し切られる形で松田監督を解任、6月に川勝良一新監督が就任。(西)
大熊清日本代表コーチに声をかけたが、固辞された(西ス)
川勝監督、バロン、飯尾、佐伯らの獲得で総額1億円。この1億円でFWを獲得していれば…(西)
怪我気味のグラウシオ選手を解雇。ちなみに現在ブラジルで大活躍中で、
代わりに来たバロンは過去の栄光でしかなかった。(西ス)
バロンは松田監督「必要ない」川勝監督「俺が来る前から決まっていたよ。」といういわくつきの選手(西ス)
中断期に他のJ1クラブに所属する外国人FWを獲得寸前まで行ったが、結局「財政難」を理由に流れた(日)
平山は、平山サイドが候補の絞込みを終えた後に声をかけるという対応の遅さで交渉の土俵にも上がれず。(日)

後半戦開始後

某スポンサー「なぜ松田を解任した?もう金は出さない」という企業もあった(朝)
松田戦術に手応えを感じていた選手たちは不満を口にした。(朝)
某選手「まずはFWの補強、それでダメなら監督を交えればいいのに。」(日)
ミスを続けても起用される選手*4を非難する声(朝)
監督らが関係するマネジメント会社*5と密接な選手も増えた。(朝)
9月、布部陽功選手を中心に選手が話し合い、戦術を松田式に戻す。(朝)
(以下は参考記事、布部選手を中心に選手たちだけでやって行こうとした推移)
http://www.2002world.com/column/fukuoka/2006/20060923_nakakura300.html
http://www.jsgoal.jp/news/00038000/00038210.html
http://www1.fbs.co.jp/cgi-bin/yume_sports.cgi?mode=show&cat=5&no=1223
http://kyusyu.nikkansports.com/soccer/jleague/avispa/p-ka-tp0-20060924-94325.html
http://www.jsgoal.jp/news/00041000/00041997.html
主力選手「川勝監督の言うことをそのままやるわけにはいかない。」(朝)
9月27日に行われたサポーター意見交換会で池下専務は都築社長に
「出席してください」と最後まで説得したが、社長は結局欠席。(朝)
この頃から都築社長は長谷川強化担当を無視して外部と相談するようになった(朝)

入れ替え戦終了後

川勝監督「点取り屋がほしい」結局シーズン当初から松田監督が言っていたことと同じだった。(西)
川勝監督「バロンは俺が連れてきたわけじゃない。」現場はバロン選手を望んでいなかった。(西)
主力選手「(解雇された)グラウシオ選手が居たら、残しておけば……」(朝)(読)
関係者「2度落ちるということは、福岡にサッカーの必要がないということ。*6
社長「これからは中・長期的な計画でやっていきたい。」(各紙)
前降格時の01年に所属していた選手「自分たちがいる時から言っているけど、
『中・長期的計画で』なんて、まったく実態が無い。」(日)

総括

サッカーとは関係の無い別々の業界からの出向者、代わる代わるやってくる幹部(朝)
すべて監督らにミスを押し付けて去っていく(朝)
関係者「3年ごとに幹部が入れ替わるのでは何をやっても無駄。」(読)
関係者「開幕前、あとはストライカー1人獲得すればいいという状況になっていたのに…。」(読)
‘腰掛‘の幹部が「新たなことをするのは前任者への批判となる。」と本音を語る。あまりにも無責任、事なかれ主義、
関係者「ウチは出向者が多い。仮にノルマがあれば猛烈な反発を食らう。」(読)
大幅減資でもう赤字は出せない状況だったはずなのに今年は赤字確実、さらにJ2降格(日)
現在は、前の九電関連会社では変圧器などを取り扱っていたという都築社長が少ない人脈で努力している(西ス)*7
川勝監督「フロントが代わると方針がどんどん変わる。長いスパンでチームを作ってほしい。」(西)


……ってなわけで、どうでしたしょう。アビスパの今年1年が分かっていただけたでしょうか。
以前も書きましたが「落ちるべくして落ちた」でしょ。入れ替え戦まで行けたのはひとえに選手たちの頑張りのおかげです。
この他にも記事になっていない事件や動きはありました。
例えば博多の森に大挙押し寄せたトリニータサポーターに「ホームジャック」され、これにショックを受けて
「これではいけない」と立ち上がった一般サポーターの一部が集まり、
「レプリカ着用、ゴール裏に集まろう」とする運動が起き、現在に至るまで続けられたことなど。
いわゆる「コアサポ」と呼ばれる人たちではない「一般サポーター」たちが立ち上がり、頑張った年でもありました。
今後はこのような黒い歴史を繰り返さないように、チームにはしっかりやっていってもらいたいと思います。
ただ、「周期で交代する出向者幹部」の件は………改革しようとするには、現状では難しいかもしれない。
しっかりとした「親会社」が決まればそんな心配もないんですけどね。どこかないですかねアビスパを買ってくれる会社は。
現在のように福岡市や企業の多くが『お金を払って役職を買っている』状態を、なんとか見直してもらいたい。
その点は、今年から代わった福岡の新市長に少しだけ期待したいと思います。

*1:監督にそれを求めますか…

*2:幹部4人は、九電関係会社から来た都築興社長、福岡市から来た池下雄規専務と町田勝彦管理運営本部長(辞任)、そして長谷川治久強化担当(辞任)

*3:池下専務のみ最後まで反対だったという

*4:↓所属の選手のこと。特に佐伯選手は「必ずスタメンにするという契約があったのではないか」と噂されている

*5:ジャパン・スポーツ・プロモーションhttp://www.estadio.co.jp/corporation/ちなみにここ所属の選手(川勝監督、薮田、佐伯ら。長谷川氏も関係が深かった)が戦力外、レンタル終了となったのは、ここの関係者を一掃したかった現・フロントの考えもあったようだ

*6:何てこと言うんだよ…自分たちが努力しない言い訳を福岡と言う都市になすりつけるのか

*7:暗に「そんな人がどうしてサッカーの、アビスパ社長に?」という批判をしているのかな