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石山繁騎手 落馬・脳挫傷からその後

落馬負傷騎手の現況 - 座布団が行司にクリーンヒット
2007年2月24日に障害レースで落馬してからはや1年半以上経ちます。当ブログでもその後の容態などが分かり次第
書いてきましたが、「記憶喪失」「意識障害」「視力低下」などという文字が飛び交い、軽症だと思いたい所では
あるものの、実際はかなり大変なんだろうなとは思っていました。同じく落馬事故を起こした塚田祥雄騎手も
同様に記憶障害の症状が出ているとか。塚田騎手の方もその後が気になるところです。


11月号の『サラブレ』にそんな石山騎手の現況が分かる記事があったのですが……愕然としましたね。
読んでいくうちに正直、恐怖を感じました。命の別状が無かったのは本当に良かったのですが、脳へのダメージと
後遺症の様子には驚きを隠せませんでした。記憶喪失に関する描写はドラマなどでよく見かけたりしますが、
実際にそれを経験する本人と家族は本当に辛いものがあるんだなと。記憶だけでなく感情のコントロールにまで
影響が出ているとか……。一番不安なのは当の本人でしょう、当初は自分が何者でそういう状態なのかすら
忘れてしまっていたというのですから、本人の苦悩、将来への不安は想像だにできません。
そんな状態の石山騎手に現役復帰の話は今はまったく現実的でないのかもしれません。


ともかく一度読んでほしい記事ですね。奥さんの石山衣織さんが書かれた本『落馬脳挫傷』も紹介されていました。
http://d.hatena.ne.jp/miyashinji/20081018/1224346162
恐らくこの本にすべてが書かれているのでしょう。奥さんの手記を最初に眼にした藤田騎手はこう言ったそうです。

もう、なんも言葉にできへん。俺が今までしてきたケガなんか、全部かすり傷やったわ……。

そう言ってボロボロと涙を流したんだそうです。「漢・藤田」らしいエピソードだなと感じました。
最後に石山騎手が一言、「これで、パドックで『落ちろ!』とヤジを飛ばすファンが、少しでも減ってくれるかも」
いやもう本を読む前にこの記事だけで私はそんなことは絶対に言わないと感じましたよ。そもそも私はそんなヤジを
絶対に言わない人間ですけども。言ってるオッサンがいたら後ろから「お前が○ね!」と呟いている方ですから。
(すみません、実際に注意することはできない小心者で…)とにかく色々と考えさせられるお話でした。