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「ヴィークル・メア」とは何ぞや

財団法人 日本軽種馬登録協会 -- 過去のニュース --
私は初耳だったのですけれど、サラブレッド血統の業界には「ヴィークル・メア」という概念があるそうで。

その定義は、サラブレッドとの連続8代の交配を証明すること、競走成績がサラブレッドと同等であること、ISBCの全員一致の同意により承認を受けること、です。そして、連続8代のサラブレッドとの交配となる1代前の種雌馬のうち、これにサラブレッドを交配して生まれた産駒がサラブレッドとして登録できることをISBCにより承認された種雌馬をヴィークル・メアと称しています。

ふむ。つまり一般的に「サラ系」と言われている馬も8代重ね合わせればサラブレッドと認定されるわけですか。
ミホアヤメの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com
こちらが今回「ヴィークル・メア」に認められた繁殖牝馬のミホアヤメ。
この血統表ではミホノブルボン×パーソロン×チャイナロック×トビサクラ、トツプフライトという牝馬の血統は
netkeibaのデータでは分かりませんが、実際にはあと3代はサラブレッドと交配してる記録があるわけですね。
…間違っていたらすみません。


そしてこの「ヴィークル・メア」に認められた繁殖牝馬から生まれた仔はサラブレッドに認定されると。
サンデーコトブキの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com
この仔はサラブレッドです。同じ理屈ならサラ系だけでなくアラブも8代重ねたらサラブレッドになるのかな?
しかし……8代というとかなり多いですね。元になったサラ系の馬はたぶん1910年台くらいの馬ですよ。
実質100年くらいかかるわけです。それだけの間にいくつもの血統が淘汰されてきたのだろう。
現役時代に実績を残せない馬は繁殖にも上がれないわけだし、消えていった血統も数多あるでしょう。
このミホアヤメの母系は100年間を絶滅することなく生き継いできたわけですね、そう考えると壮大すぎる。
8代と言わずにもう少し短くしてもいいような気がしますが、血統に妥協は無いということでしょうか。
この母系には何気にサマーチャンピオン3着のシュウタイセイを出したり、地方で走る血統のようですね。


しかしどうしてミホアヤメだけなのだろうか。同年代で8代重ねてる馬もいるんですが…。
そこはやはり協会が申請しない限りは認めもしない、ということだろうか。一頭ずつ申請するのは面倒だなぁ。
この制度自体を知らなかったり、面倒くさくて申請しなくていいや、ってことでサラ系のままの馬もいるのかな。
セリなどではどうしても「サラ系」の文字が入っていれば不利になりがちな気はしますが、
自家生産馬を自分で走らせてる牧場だったり、馬体さえ良ければセリでも売れるかもしれないし…。
ミホアヤメは生産者さんが申請したんだろうか。とにかく色々と分からないことだらけだが、面白い話だと思う。