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JRAブリーズアップセールで「ゲイリーアミューズの07」が1,103万円で落札される

JRAブリーズアップセール JRA
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結果を見て正直唖然としてしまいました。桁を間違っているんじゃないかと。しかしどうやら額は正しいようです。
九州産馬がセリ市において1000万円台で落札されたのはもしかしたら史上初…ではないかもしれませんが、
少なくとも2004年以降の最高価格は630万円ほどだったはずです(2歳セールでJRAが購入、韓国に輸出)。
元々は九州1歳市場で210万円で落札された馬、それがJRAを経由することで5倍もの値段になってしまいました。
ここまで価格率が上昇した馬もそうはいないでしょう。しかも牡馬ではなく牝馬ですよ。ただただびっくりです。
調教タイムも平均的なところで(あえて抑えていたらしいですが)目立っていた方ではなかったはずなのですが…。
須田鷹男さんもある程度の評価はしつつも、正直な気持ちを書かれています。

ボーンキング×ゲイリーアミューズ(牝)はゴール前のスピード感がよかった。
それでもボーンキング牝馬で1000万超えはちょっと高いような気もするが……。

http://pog.netkeiba.com/?pid=column_view&no=12104

ボーンキングは今年産駒がデビューする新種牡馬で、今年からイタリアに輸出され同国で供用される予定。
母方は確かに良血である。あるいは父の半弟アンライバルドの活躍も見込まれた理由なのだろうか。


実は生産者である柏木務氏はこの馬を買い戻すつもりだったそうなのです。3月ごろに柏木牧場にお伺いした際、
関係者の方からお聞きしました。九州の市場を盛り上げるためにセリ市に上場したところ、JRAが目をつけて落札。
JRAから落札されるということは生産者にとって大きな名誉ですからこの時はそのまま売ることにしたそうです。
しかし柏木氏にとってもこの馬は大きく期待する馬だったので、今回のブリーズアップセールで買い戻す予定だった
そうなんですよね。売却価格が210万円ほどですから、そこまで価格も上昇するとは思っていなかったはずです。
セリの様子は分かりませんが恐らく柏木氏も手を挙げたはずです。そこからどんどん値段が上がっていき、
さすがに1000万円台ともなると柏木氏でも手を引っ込めるしかなかったのでしょう。落札者は小林仁幸氏でした。


調べてみるとまだ年齢は30台の新進気鋭の会社経営者で、これまでの購買経験はセレクトセールのみという富豪。
http://www.keiba-db.com/kdbsearch/saleowner.cgi?&index=%8F%AC%97%D1%90m%8DK%8E%81&keys4=444435906
購買馬はすべて社台ファームノーザンファーム白老ファームと社台系列ばかりで、しかも2007年と2008年には
一度のセールで数千万円台の馬をポンポン買って通算で両年とも億超え。なんともはや…景気の良い話である。
しかし現在のところ所有馬に目立った活躍馬はおらず、いずれも総賞金が1000万円を超えた馬はいません。
今回2歳馬を購入されるのは初めてのことで、それでも過去最安値の値段で購入したことになる。
………別に馬主さんの悪口を書いているつもりはないのだが、大丈夫なのかという気持ちにはなってしまう所だ。
そもそも九州産馬である(持ち込み馬で血統は実に九州産らしくはないが)。1000万円の期待をかけるとなると
少々荷が重い気もする。果たしてコウエイハートくらいの活躍ができる馬になれるだろうか。


サラブネット
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-3877.html
セイウンワンダーをはじめナイキハイグレードやツーデイズノーチスなどを輩出し、しかもJRAが育成した、
その前にJRAの相馬眼が選んだ馬がラインナップされるセールということで馬主にとって信頼感は高いのだろう。
しかし今年は特に異常だった。全頭売却というのはなかなか達成できるものではない。『Gallop』で連載している
田中哲実氏のコラムで、関係者の話としてあったのが「とにかく競り落とさなければならないというような雰囲気が
セリ市全体を包み異様な様子だった」とのこと。周囲の雰囲気にのまれ思わず購買が進んだというのは考えられる。
それにしても、である。今回のこの価格は評価された嬉しさ半分、不安半分といったところだろうか。