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美浦と栗東には本当に格差があるのか

http://yosouka.net/cgi/mt/archives/000826.html
http://ameblo.jp/kono-stable/entry-10265589343.html
サラブネット
坂路をはじめ栗東美浦に比べて施設面で恵まれているという意見が国枝栄調教師などから出てきているようですが
こちらで書かれているように問題は施設面ではなくて、厩務員の労働規定による預託料の差、それを原因とする
美浦離れ、入厩馬の能力差が大きいのではないかと思う。海外には坂路がなくても強い馬を出し続ける厩舎は多いし
日本でも地方競馬はどこも坂路は無いわけで調教面でほとんど差は無いのだろうが、それでも強さに差が出るのは
完全に馬の質によるものだ。賞金の高い競馬場に良い馬が集まるのは自然の理というものだろう。


サラブネット
国枝栄調教師は美浦栗東の差について坂路、逍遥馬道、水質に至るまで検証されているが『サラブレ』5月号では
さらに美浦栗東の「地理的な差」について言及している。競馬場への移動時間が美浦の方が長いというのだ。
特に国枝師は「小倉の異質さ」を説いていた。栗東からは6時間だが、美浦からは20時間もかかってしまう、と。
かなりのスペースを割いて長々と説明されているが、私にはどうもピンと来なかった。確かに美浦から小倉までは
遠く輸送に時間もかかるだろう。しかしそれは栗東における札幌・函館競馬場も同じことではないのか?


国枝師が言いたかったのはつまりこういうことらしい。JRAは3場開催の際には西の本場、東の本場の他に
ローカル開催が一つ入ることになる。例えば今年の1月は京都・中山そしてローカル中京、という風に。
西の本場、東の本場への出走はそれぞれ栗東美浦の馬がメインになるが、3番目のローカル開催はそれを補う形で
美浦栗東の出走頭数の割合が五分に近くなければ公正ではない、というのが国枝師の持論らしい。
しかし小倉が3場目の開催となるとどうしても美浦の馬は遠征し辛く出走できなくなり、それが不公平だと。
中京は栗東のすぐ近く……では新潟・福島はどうかと言うと、美浦の方が移動時間は少ないが栗東からの移動時間は
美浦から小倉に行くよりは短い、と。栗東側からすれば同様の文句は北海道シリーズにも言えることではないのかと
いう気がするのだが、実際に厩舎を経営している調教師の言葉であるし、実際そうなのかなとも思う。


しかし仮に坂路、逍遥馬道、水質も美浦栗東が同一になって、移動距離も……JRAが制度を変えて小倉開催を
減らすなどして対応したとしよう。それでも西高東低が解消されそうにないと思ってしまうのは私だけだろうか。
結局本質は一番上でも書いたように人件費・預託料の差による入厩馬の質の差なんじゃないかと。
施設向上を述べるより先に、単純に言えば栗東の労働規定を美浦にそのまま宛がってみればいいのではないか。
重箱の隅をつついて美浦栗東の格差を探すよりこちらの方が余程公正で手っ取り早い気がするのだが。


ちなみに『サラブレ』6月号で同じ美浦藤澤和雄調教師はこんなことをおっしゃっていました。

Q.今、栗東トレセン美浦トレセンを選べるとしたらどちらを選びますか?


A.美浦です。JRAの方々も努力してくださっているので、
 施設の充実ぶりは栗東と差があるようには思っていません。

余談ですが、他に「(北村宏司騎手は)随分いい騎乗をすることが目立ってきた。いずれは岡部さんやオリビエ、
ケントといった人たちと肩を並べるくらいになってほしい。」「武豊君は日本では唯一無二の上手さを誇る存在、
三浦皇成君もキャリアを考えれば素晴らしいけど、まだまだ比べてどうこうというレベルではないでしょう。」
など、読者からの質問に対して興味深い回答をされていました。


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