座布団が行司にクリーンヒット

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例の記事に対する反論のようなもの

毎年恒例ではあるけれど - 座布団が行司にクリーンヒットの補足です。

 「ひまわり賞」は2歳馬による九州産馬限定のレース。断然の支持を受けたパリスドールがその人気通り快勝。好スタートから控え、余裕の手応えで2番手追走。直線では早めに先頭に立ち、そのままゴールまで。最後は詰め寄られたが、内容的には完勝といえる勝ちっぷり。ただ、勝ちタイムの1分10秒3はこの日の2R(2歳未)1分9秒0と比較していかにも平凡な時計。
 出走馬17頭中1勝馬は3頭。失礼な言い方をすれば、彼らの大半は生涯を通じ、ここが最高のフットライトを浴びる舞台だろうと思うのだが、中にはこんな声もある。「このメンバーで1着賞金1600万の特別レースを組む必要があるのだろうか?」。ちなみにメインのTVQ杯のそれは1480万。
 パリスドール小倉2歳Sに連闘の予定と聞く。九州産2歳チャンピオンとして、どんな戦いぶりで挑むのか、地元の熱い期待を背負う。(競馬ブック・中野秀幸氏)

第14回「ひまわり賞の格下げを切望」 | コラム | 競馬総合サイト:keiba@nifty


改めましてお二人のご意見に反論させていただきます。
私が声を大にして言いたいのは「ひまわり賞だけに文句を言われる筋合いは無い」ということ。
夏前後に行われる2歳オープンに出走してくる馬のほとんどに同じ理論が当てはまるのではないでしょうか。
あえて名前を出せば8月までに行われる2歳オープン競走の(昨年まで行われたマリーゴールド賞や)ラベンダー賞
から始まりダリア賞フェニックス賞コスモス賞クローバー賞など。重賞も含めると函館2歳S小倉2歳S
もちろん時々そうでない馬は出てきますが、これらの競走は勝ち馬を含めて出走馬の多くがいわゆる「早熟馬」。
その後大きなレースを勝つことが少ないということは競馬ファンなら多くの人が知っている常識でしょう。
例外として新潟2歳Sは後の活躍馬を出す出世レースと言われていますが。それなのに何故ひまわり賞だけが
こんな時だけ名指しで批判を受ける必要があるのか理解できません。確かに少し前までひまわり賞馬は特に早熟の
傾向が強くその後がからっきしで、負けた馬の方が古馬になって大成する例が多くありました。しかし近年に限って
言えば、後にテイエムチュラサンが重賞を勝ち、コウエイハートが3歳オープンを勝ちました。九州産馬の頭数は
近年は70頭〜90頭くらいで推移しています。北海道産の頭数に比べ1%ほどしかありません。そんな九州産馬限定の
ひまわり賞馬が後にオープンや重賞を勝っているという事実。むしろ褒めらはしても貶される必要は無いはずです。
中野氏はなぜか同日メイン競走のTVQ杯の賞金と同じだとおっしゃっているが、比較対象にもならないでしょう。
なぜ2歳オープンと方や古馬の準オープンの賞金を比較するのですか? まったく性質が違うのに…。仮にレベルの
差で賞金額を決めるのであれば2歳馬が一番低く、次に3歳馬が低く、古馬がもっとも高くなければならない。
そもそも日本の競馬界、いや世界全体で「早熟馬」が「晩成馬」よりも賞金が高く設定されているのは周知の事実。
3歳クラシック戦線がその見本です。それに大して批判をするつもりはありません。皐月賞やダービーを勝った後に
ずっと負け続ける馬も中にはいるでしょう。これらに対しては何も言わないのに何故ひまわり賞だけ難癖を
つけられなければならないのかと。水上氏はその点であえて2歳OPの「京都2歳SホープフルS中京2歳S」という
名を挙げることで読者に訴えかけているが、なぜこの3レース。上で書いた8月以前のOP・重賞となぜ比較しない。
そもそもどうして同時期のレースではなく11月以降のレースと比較されねばならないのか。そりゃ2歳OPでも年末に
近くて距離の長いレースの方が後に活躍する馬が出てくるに決まっている。同じ短距離の福島2歳SやさざんかSや
クリスマスローズSは無視ですか。先の3レースに比肩されたひまわり賞が誇らしくなってきましたよ。それで、
「しかも、賞金が高いために、これを勝った馬は、桜花賞皐月賞くらいまでは、出走権が上位にランクされる年が
多い。おかげで、有能な一般馬がスポイルされるケースも出てきています。」とは…他のレースにも言えよと。
以前書いた分にコメントを頂いたのですが、水上氏は著書で「この時期に2歳オープンは必要ない」と書かれている
とのことだ。それが事実かどうか確認していないが、仮に事実だとしてなぜ最初からそう書かないのか。
コラムの記事タイトル「ひまわり賞の格下げを切望」及び内容からしても、ひまわり賞だけに対象を窄めている。
だからなんでひまわり賞だけなんだよばか! いじめんな!九州産馬いじめんな! ……としか言いようが無い。
水上氏は代替策として冬の小倉で古馬競走や3歳未勝利戦を行うことを提案している。色々と言いたいことはあるが
代案を出しただけでもまずは良しとして、中野氏は批判だけして後は投げっぱなしではありませんか。
もしかしたら中野氏も、賞金に代わる素晴らしい九州産振興策を考えていらっしゃるのかもしれません。
しかし、読者はコラムで書かれていることしか見ないのです。悪意は無くとも(悪意の無いのが一番恐ろしいのだが)
文章を世に出すことで被害を受ける人もいることを分かって書いているのかな。色々な意見はあって然るべきだが
間違い、誤解を受けるようなことを書いてもらっては困る。九州の生産者、関係者にかかる迷惑を考えてほしい。
それでも文章を書いて飯代稼いでいる職業の人間かと。今回はさすがに腹が立って仕方ありませんでしたよ。


今回はお二人とも「ひまわり賞の賞金・格」について書かれていたのでそこの部分だけ補足しておきましたが、
九州馬産の現状とか九州産馬限定戦の存在価値などについての文章も準備はしています。それはまた別の機会に。