座布団が行司にクリーンヒット

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鹿児島・熊本牧場めぐり 2010初春

3月29日から31日にかけて九州の牧場を巡ってきました。かなり間隔が空いてしまって記憶がおぼろげ・・・。
また思い出すたびに追記していくかもしれません。

徳重育成牧場(ホースランドあいら


こちらの育成馬はトレーニングセールで毎年ハイラップの時計を叩きだす。(農)姶良農事組合という名前で
上場馬一覧には載っているので注目しておいてほしい。さてこちらに立ち寄ったのは1年か2年ぶりになると
思うのだが……コースが広がってるー! 以前の様子は過去記事やこちら↓などを見ていただきたいのだが
Googleマップで牧場探し - 座布団が行司にクリーンヒット
手前の方に大きく外回りコースが出来たおかげでゆるやかな直線ができて外周も長くなっている。以前からある
坂路の終点からそのままコースが伸びてさらにそこから内回りコースに合流するような形。前の画像に線を引くと

こんな感じ。空から見るとまだ左上の方はまだ開発できそうな土地が残っていますし、また数年後には
新しいコースや施設ができてたりするかもしれませんね。しかしまあほんの1、2年でこれだけ造成できるって
本当にすごいよなあ。さすが何もないところから山を削ってウッドチップ敷いて坂路作っちゃったお方だ。

協和牧場鹿児島分場

以前までアサカホマレキョウワダイキチなどの種牡馬とともに繁殖牝馬がおり九州産馬の生産も行っており
キングプログレスなど霧島賞馬も輩出していましたが、場長の交代、経営方針の転換により数年前から
育成牧場一本となっていました。しかし去年からまた場長が交代し、協和牧場の方針でまた生産を開始することに
なったようです。去年の段階でタバスコリエとブラックウィッチの2頭の繁殖牝馬がいたのですが、九州で
ロドリゴデトリアーノをつけた後なぜか北海道に持って行ってしまったそうです。…上の方の判断なのでしょうが
思わず心の中で「なんでやねん」と呟いてしまいました。そのまま九州に留まらせておいて九州で産ませておけば
九州産馬なのに……。まあ、それぞれに経営方針はありますからね。もしかしたらもっと大きな視野で見ていて、
産地の枠組みを飛び越えた考えを抱いているのかもしれません。もったいない気がしますけど。
働いている方のお話によると今後は九州に繁殖を持ってきて産ませることもあるようなので、
やはり生産再開と判断していいようです。既に1頭こちらで産まれた仔と母がいました。

母は2005年福島2歳S勝ち馬のプラチナローズ(母父クロフネ)です。父はスターリングローズ…だったかな?
プラチナローズの母はスギノキューティーで覚えている方もいらっしゃるかもしれませんね。
育成馬ではキョウワハピネスの仔(父デビッドジュニア)がいました。キョウワロアリングが休養に来てたり。

ホース・トラスト

ホーストラスト日誌 功労馬近況
見学に行く前の電話連絡で3月27日に入るという新規馬の名前を耳にしていました。本当にいいタイミングでした。
それがこちらポレールです。中山大障害3連覇。阪神競馬場での誘導馬生活を終え、こちらに移動してきました。
ホーストラスト日誌 ポレール号入厩!

マイペースに草を食いまくっていたので顔を撮影することはできませんでしたが、来た当初の様子や送り出した
皆さんの色紙などが上のリンク先にありますので見てください。愛されていたんだなぁというのが分かります。
1991年産まれなので今年で19歳になるのですが、年齢に似合わない良い体してましたよ。そして大人しい。
種牡馬をやってた馬や、現役引退直後の馬たちは割とカリカリしているもんですが、ポレールは違いましたね。
障害をやってて引退後は長く誘導馬、乗馬馬として活躍してきただけに人に慣れて大人しいんですかね。
まだやって来たばかりというのもあってか群れには馴染んでおらず一頭だけ黙々と草を食んでいました。
後から分かったことですが、ホーストラストにはポレールの二つ上の半兄グランドーアーサーが既に余生を
過ごしていたんですよね。グランドアーサーはニホンピロウイナー産駒で中央では2勝、引退後は乗馬として
頑張っていましたが緑内障で引退しこちらに移動してきていました。(ちなみにポレールエブロス産駒)。
兄弟で現役成績もその後の繋養先もまったく違っていたのに、めぐりめぐって最期の時を過ごすのが同じ牧場
というのも不思議なものですね。どちらも天寿を全うするまで元気に過ごしていってほしいものです。

(左:ロードバクシン 右:エイシンワシントン
エイシンワシントンが種牡馬を引退 鹿児島のホース・トラストで余生 - 座布団が行司にクリーンヒット
ロードバクシンが鹿児島のホース・トラストで余生を過ごすことに - 座布団が行司にクリーンヒット
彼らにも会いたかったのです。ろぉぉ〜〜〜どばくしんん!と、エイシンワシントン
どちらも種牡馬上がりで来たばかりということもあってまだちょっとカリカリしたところがあるそうですが
私が見た感じではそんな様子はありませんでした。というかこちらも草を食べてばかりでした(笑)。
しかし…あのロードバクシンがこうやって九州にいるんだもんなぁ。エイシンワシントンも。
ホーストラストはもっと有名になっていいと思うんですよ。もっと沢山の競馬ファンに来てもらいたいです。


川辺馬事公苑から移動してきていたオースミロッチなども元気にしていました。相変わらずボーっとしていた。
ハギノリアルキングスナークレイアースタイキブリザードたちも変わらずにいました。ブルキングは
このとき確認していなかったのですが、ホース・トラストのブログによるとこちらも元気そうだ。
ホーストラスト日誌 テレビ取材
ちょっと紹介が遅れてしまいましたが、ホース・トラストグリーンチャンネルが取材に来ていたそうです。
亀和田武が行く 競走馬のいる風景』という番組。全3回分で、本放送はすでに終わってしまっていますが
再放送もあるそうなので、グリーンチャンネルを閲覧できる方はぜひ見てみてください。

柏木牧場(育成)


(左:カシノヨウスケ 中:カシノピストン 右:カシノグローブ)
釘田牧場の場所を尋ねようとしたら、以前一度伺ったことのある柏木さんとこの牧場だったというお話。
たまたま休養に来ていたカシノの馬たちを見ることができたのでよかったです。障害のカシノヨウスケは怪我で
戦列を離れている状況ですが、他の馬たちとともに夏の小倉に向けて調整が進められている段階です。

ネオスペチアーレの下、ゲイリーアミューズの08(父デビッドジュニア)もいました。右の仔ですね。

釘田義美牧場

去年のデビューした現3歳馬が久しぶりの生産馬だったので(シャーククレセンなど)行ってきました。
今年の2歳にはコウセイカズコの下(父スクワートルスクワート)がいて楽しみ。生産馬は北海道で種付けした
仔が多く、バリエーションも豊富です。ただ今年は奥さんやご主人がご高齢で病気などもあって繁殖を手放し、
今は繁殖牝馬は1頭だけ。それが一昨年まで佐賀で走っていたオオシマセイラー(父テイエムオペラオー)で
ロドリゴデトリアーノの仔が産まれたばかりでした。叔父にジャンプ界で活躍したメイショウタローがいます。

鹿児島はこれにて終了。次は熊本へ。

宮村牧場


宮村牧場さんが「第二分場」で本格的にサラブレッドの生産を始められたようなので行ってきました。
こちらにはクラフトワークがいました。ノーザンファームからとある学校に移り乗馬になっていたそうですが
その学校が管理することができなくなりこちらに移動してきたそうです。これから見学者も増えるかな。

こちら第二分場では宮村社長が新たに場長を雇い完全にお任せされていました。生産馬は基本的に宮村さんの
名義で自分で走らせることになりそうですが、一部はセリ市に出したり庭先で売却することもあるそうです。

こちらが今年生まれたばかりのルスナイエンジェルの10(父アグネスプラネット)。アグネスプラネットはこちら
宮村牧場で繁養されている種牡馬であのネオユニヴァースの全兄。仔は今年初仔がデビュー予定ですが、
生産者の間でもなかなか評判がいいようです。産駒の中からまずは一頭でもいいので活躍馬が出てほしいですね。

村山光弘牧場


(犬と遊ぶ1歳馬)
次に村山牧場で色々とお話させていただきました。1歳馬もかなり大きく成長していました。
↓左の並んでいる2頭がサムライハートアグネスプラネットの仔、右がオレハマッテルゼの仔。

(昨年同時期の当歳時写真→熊本・村山光弘牧場から当歳の写真をいただきました - 座布団が行司にクリーンヒット
特にヒカルパロサントの09(父アグネスプラネット)を特に期待されているようでした。3頭とも6月の
九州1歳市場(6/1 九州1歳市場2010上場馬が発表 - 座布団が行司にクリーンヒット)に上場される予定です。
以前紹介したローブモンタント、母がカナダ牝馬芝チャンピオンのフリーヴァケイションというモレーンレイク、
これからもさらに良血の繁殖牝馬を導入される予定ということで、本当にすごいラインナップになりそうです。
今年産まれたばかりの当歳馬の写真もいただいたのでここで紹介しておきます。ディクタットは日本であまり
種が付かなかったので他国に移動したのですが、その数少ない種付け成功例がここに……期待しちゃいますね。

フォンティーンの2010(父ディクタット) 3月10日生 牡

モレーンレイクの2010(父ザール) 3月14日生 牡

ローブモンタントの2010(父ストーミングホーム) 3月16日 牡

坂本トニアシュタール

牧場期待の繁殖牝馬ソランダ(父ランド)はロドリゴデトリアーノの仔を産んでいました。1歳馬です。

血統的には明らかに芝で走りそうだよなぁ。ですから是非JRA馬主さんに買ってもらって中央で走らせてほしいと
いうことでした。今年はダンディコマンドをつけるそうです。「ハイペリオンのクロスを狙って」のことらしい。
このロドリゴの仔もなかなかいい感じ。買い手がついてくれるといいんですけどね。

本田土寿牧場

最後に本田牧場でやって来たばかりの種牡馬ダンディコマンドに会ってきました。

さすが種牡馬らしい良い体格と元気な気性(笑)。既に数件の種付けをこなしており、すごく上手だったそう。
これからも予定が入っていてこれからさらに増えそうとのことでした。数少ない種付けから活躍馬を出し、
かなりの勝ち上がり率を誇っていた種牡馬ですからね。九州で期待されるのも当然でしょう。
本田牧場には新たに導入した繁殖牝馬がさらに増えており、メガスターダムダンディコマンドの2頭で
これから次々と産駒が誕生していくことでしょう。フォーシーズンゴー以降活躍馬がは小休止していた
感じでしたが、今年の2歳から1歳、当歳馬はかなり期待しているとのことです。本田さんのことですから
これで満足はしていないでしょう。今後大きな一発を出してくれると信じています。