座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

『UMAJIN』1月号 障害騎手特集

『UMAJIN』は2月号が発売されているので既に先月号になりますが、障害をメインに騎乗している
金子光希、山本康志、五十嵐雄祐の3騎手が、障害レースに対する思いの丈を語っていました。


特に個人的に面白かった部分は、障害戦の露出が少ない点を3騎手とも不満に思っている点でした。
レース編成では大体、障害未勝利戦は4R、障害OPや特別・重賞でも8R近辺が多いですからね。
障害G1の中山グランドジャンプこそメインですが、中山大障害は地上波放送が開始される15時より前の発走です。
それに対して編集の方が「障害レースは夕方に近いと、夕日で日差しが眩しく危ないということで
 早めの時間帯に編成されていると聞きますが…」と振ったところ、山本騎手は
「もっと遅い時間にして、パドックから地上波放送でファンの方にしっかりと見てもらいたい」
と、日差しの危険性については騎手からすると無関係という感じに答えていました。


五十嵐騎手も「まずは(障害を)見てくれ、という気持ち」と語り、まずは障害に注目してほしいという思い。
金子騎手は障害レースの面白さを知ってもらおうと自分なりにも行動したことがあるそうで、
JRAの担当者に「競馬場や場外に障害レースのポスターを貼ってほしい」と頼み込んだらしいのですが、
JRAは消極的で結局うやむやのまま却下されたそう。「大人の事情ですかね…」と嘆いていました。


こうした騎手たちの言葉を見ると、JRAの障害レースに対する消極性が見えてきますね。
たしかに障害戦の売上げは平地に比べて低くなることが多く、JRAとしては売上げが伸びやすい開催後半に
設定したくないという気持ちがあるのかもしれません。しかしそれはJRAが販促PRをしていないからでしょう。
もっと障害レースの魅力をアピールしてキャンペーンをすれば、むしろ平地以上に伸び代のある分野だと思います。
競馬ブックの中でも障害フリークとして有名な山田理子TMは「障害レースをWIN5に組み込んでは」と書いていましたが、
注目度を上げる方法はいくらでもあると思います。これほどまでにJRAが障害競走に対して消極的すぎると
「障害廃止に動いているのでは…」と変な陰謀論まで飛び出して来そうなので、本当にどうにか対応してください。


「障害戦は落馬が多い」は本当か? - blog こばくち日記
「障害を買いにくい」という人の話としてよくあがるのが「落馬があるから買えない」という点。
確かに落馬競走中止は平地に比べて多いですが、障害の馬券を予想・購入する者の立場からすると、
「人気馬が落馬するのも、4着以下に沈むのも同じ」感覚です。障害では落馬の不安もまた予想の範囲の一つ。
それは過去に落馬歴がある馬だったり、初コースだったり、前回同コースを走って不安定な飛越だったりすれば
当然予想紙での印は薄くなるように、プロはちゃんと落馬の可能性も見た上で予想しています。
逆に、普段から障害を買っている人から言わせると「障害くらい当てやすいレースはない」という言葉が返ってきます。
障害初出走馬ならいざ知らず、複数回走った馬やオープン以上では、飛越センスやコース適性などは
その走りを数多く見てる人ほど自然と分かってくるもののようです。データとしても出ます。これが重賞クラスになると
結構実力の差がはっきりと出て来て、取捨が簡単になったりします。堅い配当が出るかと思いきや、
実際にはそれなりの配当がついていたりして、おいしい馬券になることも多いのです。
コツさえ掴めれば平地よりも当てやすいと言えるのが障害。食わず嫌いする前に挑戦してみてほしいですね。



また障害は騎手の腕にも注目です。別インタビューで北沢伸也騎手が語っていましたが、長距離を走るので
騎手の手綱捌きが発揮できると。佐久間寛志騎手は、どの位置にいてもどんな脚質でも有利不利が少なく、
騎手としてはどこからでも競馬ができるのが平地と違うところだと。平地はやはり基本は先行〜差し馬ですからね。
しかし障害は飛越やきついコーナーの度に急激に減速するため、最後方からいつでも届く。
あとはタイミングや騎手間の駆け引きの勝負で、障害の方が乗っていてやりがいがあると騎手たちは言っていました。
乗っている方からしてもバンケットや襷コースがあった方が面白いらしく、好きなコースだと語っていました。