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ホッカイドウ競馬でレース不成立 カンパイの合図が伝わらず全馬ゴール

第3回門別2日目 第5競走の競走取り止めについて (5月23日)|ニュース|ホッカイドウ競馬

1号馬のブンブンアフロ号が枠内で立ち上がり阿部 龍騎手がゲート内において落馬したと同時に最後の10号馬がゲート内に収まったため、1号馬の落馬に気づかずスタートが切られ、発走委員がカンパイの合図を出しましたが、騎手にカンパイの合図が伝わらず、全馬がゴール板に到達したため、競走能力に影響があると認められたので全馬を競走除外とし、当該競走を取り止めることといたしました。

門別で競走取りやめ 発走時トラブルで不成立 カンパイ気づかず― スポニチ Sponichi Annex ギャンブル
【門別】落馬気付かず発走 全馬ゴールも競走取りやめ、全額返還― スポニチ Sponichi Annex ギャンブル
http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20130523-OHT1T00157.htm
カンパイとは競馬用語で「公正なスタート(発馬)が出来なかった場合に発生するスタートのやり直し」のこと。
今回の件ではカンパイの合図が騎手に伝わらなかったために、カンパイにすらならずレースが不成立になった。
レース映像やパトロールビデオが残っていないので詳細な状況はよくわからない。
門別競馬で珍しいカンパイが発生、レースは取り止めに | 競馬ニュース - netkeiba.com
実際にレースを見ていた人からは「職員の不手際だった」という声があがっていますが…。
発走委員が完璧に仕事をしていれば騎手は手綱を緩めていたはずですから、そういう声はあがるでしょう。


騎手に合図が伝わらなかった原因についてはいくつかの理由が考えられます。
原因その1:発走委員(スターター)が落馬を見逃した
スターターは赤旗を持って台に上がりますが、不正な発走があった場合はこれを振って合図をします。
スタートから200m先には白旗を持った係がいるので、赤旗の合図があれば白旗を振って騎手に伝えます。
ホッカイドウ競馬公式の文章によれば落馬に気付かずスタートが切られたとのことなので、
赤旗を振るのが遅れてしまい、その間に白旗係が脇に退避してしまっていた可能性があります。
原因その2:白旗係が赤旗が振られているのを見逃した
200m先にいる白旗係は赤旗が振られず正当な発走であればそのままコース外に退避します。
しかし今回の件では騎手は気付かず馬も止まらなかったということは、白旗が振られていなかった可能性は大。
それが赤旗係に原因があったのか、白旗係の方に原因があったのかの違い。
あるいは赤旗の合図が遅れ白旗も最後まで確認しなかった両者にミスがあった可能性もあります。




園田競馬のカンパイについて。 - さる7月20日の園田競馬第... - Yahoo!知恵袋
例えば2010年7月20日園田競馬場で起きた「DASHよかわ特別」でのカンパイ事件では白旗係のミスによるものでした。
白旗係が赤旗が振られているのを見落として白旗が振られず、馬がほぼコースを1周してしまったのです。
リンク先ではJRAの馬取扱業務をされている方が説明されているのでまず間違いないのでしょう。
この時は実況の吉田勝彦アナウンサーが騎手に直接呼びかけたお陰で途中で止まることができました。



もう一つの例として佐賀競馬場2008年中島記念でのカンパイ映像も。この時は1頭がスタート前に飛び出したために
カンパイとなってしまった事例で、スターターがブンブンと赤旗を振りまくっています。
この映像では白旗係は見えませんが、騎手はすぐに減速してコーナーの途中で戻ってきていますから、
恐らく仕事はしていたのでしょう。騎手は自分の判断だけでレースを途中で取りやめることはできません。
勝手にレースを止めればそれだけで処分されますからね。それだけに発走委員の仕事は重要なのです。
しかしカンパイは年に1回あるかないかの確率。業務が惰性になってしまう気持ちも分からないでもないですが…。
今回のホッカイドウ競馬の件では状況から考えると、係員にミスがあったと推察せざるをえない状況です。