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2014年度九州トレーニングセールは佐賀競馬場での実施を計画中

ソースはスポニチのトラックマン・細原邦央氏の連載中コラム『地方競馬紀行』より。
九州軽種馬協会会長の柏木務氏へのインタビューの中からの話です。
佐賀のコースで騎乗供覧を行い、スタンドでセリを行う予定だという。


以前から九州生産者の中では「小倉競馬場でセリができないか」という話がありました。
現在トレーニングセールが開催されている宮崎育成牧場、そして九州1歳市場の舞台である九州種馬場は
どちらも交通の便が決して良い場所ではありません。馬主さんは九州だけでなく関東・関西からもやって来ます。
宮崎県や鹿児島県での開催はどうしても一泊二日以上を考えなければならないのです。
そこで南九州を飛び出して集客が見込める場所で開催ができないかと話し合われてきたのです。
個人的には夏の小倉開催の時期に合わせて1歳市場を行うことが出来ないかとか、冬の1〜2月開催の頃に
2歳トレーニングセールが出来ないかとは思っていました。馬主が参加しやすい体制にしなければなりませんから。


佐賀競馬場での開催に落ち着いたのはやはり、荒尾競馬場から引き継いだ九州産馬限定戦が行われている点。
そして会場への利便性も向上します。福岡空港からも1時間以内で来れますし、九州新幹線新鳥栖駅からはすぐ。
佐賀競馬場としてもこのチャンスを逃してはなりません。JRAの馬主さんや関係者が多く来場するわけですから、
佐賀をアピールするきっかけになります。もし一般見学が可能ならばファンを呼び込んだイベントも企画してほしい。
競馬開催と同じ日にやれれば面白いのでしょうけど、さすがにそれは難しいのかなぁ…。
そういえば今年の霧島賞のゼッケンは名前入りではなく一般レースと同じゼッケンが使われていましたが、
九州の馬主や生産者にとっては一世一代の舞台であるはずの重賞が一般レースと同じ扱いというのは悲しい話です。
経費削減の一冠なのでしょうが、お客(九州の関係者)を呼び込む為にはむしろ削ってはいけない
大事な部分だと思いますけどね。ちなみに現在、佐賀競馬に所属するテイエム・竹園オーナーの馬は1頭もいません。


過去にも開催場所を変更して行う話はありながら実現しなかったのには理由があると思われます。
宮崎育成牧場やJBBA九州種馬場は数年前から閉鎖の噂がたびたび流れていました。
宮崎育成牧場は北海道のBTCに全部集約してコストカットをする動きがあり、独自に経営を改善させようと
『WINS宮崎』が新設された経緯がありました。九州種馬場もまたJBBAの経費削減で……と言われ続けてきたのです。
その存在価値を維持する為にも両場でのセリ市開催は続けていかなければならないと思います。
しかし九州の馬産振興の為にも、数年に一度くらいは南九州を飛び出して他所での開催もアリではないかと思います。


近年の九州市場は参加馬主の不足に悩まされてきました。九州産馬限定戦で特定の馬主に出走馬が独占されるのも、
新規参加の馬主が出てこなくなっているからでした。これを機にもっと多くの馬主さんに九州産馬を購入してもらって、
九州産馬限定戦がもっとバラエティーに富んだレースになってくれるといいですね。
九州市場出身馬【カシノデューク】が「霧島賞」を優勝! - 【サラブレッドセール(せり市場)=馬市】&【種牡馬】の最新情報 by馬市.com
先日の霧島賞を制して1600万下まで出世したカシノデュークは2010年の九州1歳市場で150万円だった馬です。
これほどコストパフォーマンスに優れた市場はないでしょう。中小・個人の馬主さんにこそオススメしたい市場です。