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『Gallop』吉田照哉氏&吉田勝己氏&前田幸治氏のビッグ3座談会

『Gallop』は現在「創刊20周年記念」ということで様々な企画を続けている最中なのですが、
数週前に載っていた御三方の対談記事が実に面白かったです。特に前田氏が言いたいことを言ってる感じがして、
もうお二人は紙面から苦笑が伝わってくるようでした(笑)。そんな前田氏の発言を主に紹介したいと思います。


凱旋門賞キズナ種牡馬オファーがあるも……
話題はまず凱旋門賞について。オルフェーヴルキズナの敗因について語りつつ、キズナは来年も挑戦させると明言。
凱旋門賞後はアメリカのスリーチムニーズファームなどから種牡馬オファーが舞い込んできていたそうですが、
前田氏は「絶対に日本で種牡馬入りさせる」と。引退後の社台グループでの繋養が内定しているようでした。
この馬に対する思い入れは強く、日本で仔を所有して走らせたいと強い想いを抱いておられました。
ロジユニヴァースが優駿スタリオンステーションにスタッドイン | 馬産地ニュース | 競走馬のふるさと案内所
先日引退したロジユニヴァースもオーナーの意向が反映されて種牡馬入りを果たしましたが、
活躍した馬の仔を走らせたいという馬主心理が強く働くのでしょうね。個人的には特にサンデーサイレンス系などは
海外から良いオファーがあればどんどん出していくべきだと思うのですが、所有者の意思には逆らえませんからね。
ちなみにオルフェーヴルや父ステイゴールドにもドバイ方面からオファーが来ているようですが、
今のところ日本から出す予定は無いようです。既に日本で大成功を収めているステイゴールドがもし海外に行って
ドバイ王族の後ろ盾を得て繁殖を集めればどれほどの産駒が出るのか……と夢だけは膨らむのですけどねぇ。


ちなみに社台グループ、そして前田氏は今後も凱旋門賞挑戦を続けていくとのこと。
前田氏は「もはや商売云々ではないから、これからは名誉を求めていきたい」と語っていました。
天下の社台やノースヒルズマネジメントクラスになると、目標は自然とそうなっていくのでしょう。
ただ現役馬の中でもっとも凱旋門賞に合いそうなのはゴールドシップだとは専門家の間でもよく言われます。
あのロングスパートがロンシャンで炸裂すれば……と清水成駿氏や岡田牧雄氏、ペリエ騎手なども言っています。
陣営も来年の目標に掲げていますが、個人馬主さんにとっては負担になるかもしれない。
やはり海外の方面には社台など大手が中心となって頑張ってもらいたいものだ。


ダービーで1番人気にオッズ操作
話を対談に戻して、引き続き前田氏がキズナにどれだけ思いを馳せているかの語りは続く。
ダービーでは1番人気の成績が良いというデータを佐々木晶調教師などがら聞き、
金曜日にWINS新橋に乗り込み、前売りで「かなりの額」を単勝につぎ込み1番人気に押し上げたのだそうだ。
途中オッズの変動はあったものの、最終オッズはなんとか1番人気(2.9倍)、そしてデータ通りに勝利。
もちろん配当がついて掛け金も3倍近くになって戻ってきたのだからすごい話だ。


前田幸治氏の外国人騎手不要論
前田節は続く。氏は「外国人騎手を使うなと言いたい」と断言し、社台グループの外国人騎手重用に釘を刺す。
「今の大相撲みたいになってしまう」「日本人騎手からスターを出さないと」というような内容でした。
そして外国人騎手の多用が興行的に馬券が売れない要因の一つになっているのではないかと。
これに対し吉田勝己氏は「日本人騎手にもっと上手くなってもらわないと(乗せられない)」と反論。
また「外国人騎手が入ってくることで日本人騎手の腕も上がる」と言っていました。
吉田照哉氏も「馬主なんだから勝てる騎手を選ぶのは当然」とのことでした。
この辺りは馬主それぞれにポリシーが感じられましたね。この場を借りて本音をぶつけあっていました。
『Galllop』20周年にふさわしい座談会になったのではないでしょうかね。