英国競馬賭事の日本での提供には大きな壁(日本)[その他] - 海外競馬ニュース(2014/01/23)【その他】 | 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル
アットザレーシズ社(At The Races)とレーシングUK社(Racing UK)の共同事業体であるGBIレーシング社(GBI Racing)は、衛星放送やインターネットを通じて英国競馬の内容、データ、情報などの提供を行っており、その熱意を極東に向けている。
豪州と同様に、香港やシンガポールのパリミューチュエル賭事提供地域ですでに見られたように、GBIレーシング社がきっかけを見つけることができれば、英国競馬は規模の大きい日本の賭事市場に足を踏み入れて行くことになるだろう。
(中略)
GBIレーシング社の大きな野心への障害は、国外の賭事を完全に禁止する日本の法律であり、この方針は今後もずっと維持されるようである。
JRA国際部の国際企画室長は次のように語った。「私たちは法律によって賭事を提供することが特別に許可されていますが、それは日本の居住者向けだけであり、しかも日本の競馬を対象にした馬券しか売ることができません」。
「競馬ファンは、とりわけディープインパクトやオルフェーヴルが出走するようなときに凱旋門賞を対象とした馬券を販売することを望みますが、それはできません。日本の競馬ファンが凱旋門賞の馬券を買うには、パリあるいは香港に行かなければなりません」。
同室長は、現在電話・インターネット投票による馬券売上げが現金による馬券売上げを上回り60対40の比率になっていることを明らかにしたが、日本の競馬賭事市場は近い将来海外に開放される兆しはないと付言した。
この記事内ではイギリスの賭事提供会社が、自国の馬券(凱旋門賞など)を日本国内で発売可能になるよう
ロビー活動を行うなど活発に動いてはいるが、JRAは今のところ日本の法律を盾に許可しない意向だという。
JRAとしては海外のレースを発売して、自国のレースが売れなくなることを危惧しているように思える。
しかしこの点については上記の舛添・柿沢・岡田氏の対談内で、海外の競馬に通じる甘粕代三氏が異を唱えていた。
甘粕氏によると、海外一部の地域(香港やシンガポール、豪州など)では日本の馬券が発売されていると。
そのやり方はこうだ。JRAからレースの放映権を得てその手数料を支払ってはいるが、
JRAに馬券発売の売上は回されていない。つまり売上金は自分たちの中でプールし、その中で配当を出していると。
当然オッズは地域によって独自に動いているし、経費も少なく手軽に利益を得ることができる、というのだ。
この方式をJRAも取り入れれば海外に売り上げを流出させることなく、JRAが儲けを独占できるという。
これを見越してGBIレーシング社など海外の会社が胴元になることをJRA担当者が拒絶しているのならば
JRAも大したものだが……実際はどうなのだろうか。英国でもブックメーカーなどが様々なスポーツや各種レース、
当然日本の競馬に対しても勝手に賭け事を行って儲けを得ているわけで、文句を言われる筋合いもない。
日本馬が遠征した海外のレースならば売り上げも大きく伸びることだろう。あとは日本の法律次第なのかなぁ。