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今頃になって九州トレーニングセール2015回顧

http://www.jbis.or.jp/seri/2015/12F1/sale/

柏木務九州軽種馬協会長からは「佐賀競馬場開催となり、購買登録者も56名と増加傾向にある。せり前半はやや模様眺め気配だったが、中盤からは声が良くかかった。17頭の売却には満足している。来年に向けては上場頭数を40頭くらいまで増やし、購買者の選定する幅を広げたいと考えている。」とのコメントがあった。

http://www.jbis.or.jp/seri/2015/12F1/

セールの様子と上場馬の画像は佐賀競馬専門紙「日本一」様に網羅されていたため、リンクを貼っておきます。
九州トレーニングセール2015 その1 | 佐賀競馬日本一
九州トレーニングセール2015 その2 | 佐賀競馬日本一
九州トレーニングセール2015 その3 | 佐賀競馬日本一
九州トレーニングセール2015 その4 | 佐賀競馬日本一
九州トレーニングセール2015 その5 | 佐賀競馬日本一
欠場もあって上場馬21頭に留まった今年のセリでしたが、17頭という高い売却率にまずはホッとしました。
しかし平均落札価格は伸び悩み、最低落札価格は864,000円。生産者にとってはあまり嬉しくはない数字です。
ただ佐賀競馬場で開催されるようになって購買登録者数は増えているので会長の仰るように上場頭数を確保したい所。
まずは九州産馬全体の生産頭数を増やすこと、九州の育成牧場からの参加馬を増やすこと、
さらに今年度の愛知ステーブルのような九州外からの参加を増やさなければ上場頭数40頭には届かないでしょう。
岐阜県馬主会の初参加などもありましたし、新しい動きが見えたセールではありました。
佐賀競馬も2歳馬確保のために補助馬(抽選馬)を始めたらどうだろうか。


今年のトレーニングセールも見学に行って来ましたが、いくつか気になる点がありました。
一つは、上場番号5番「ヒカルデートラインの2013」が上場した土屋牧場のオーナー土屋君春氏に落札されたこと。
もう一つは、上場番号4番「タニノクラリッジの2013」に1000万円という高額なお台が付けられていたことです。
ちなみに「タニノクラリッジの2013」には最終的に600万円ほどの声がかかりましたが、主取りになっています。
この点(特に一つめ)に関しては場内関係者から「何を考えているのか」と怒りの声が聞かれました。


牧場と同じ系列の購買者が落札したとしても市場取引賞などは付加されないと規定に明記されていますし、
このことは生産者界でも常識なので、土屋氏が不正を企図したようなことは一切考えられません。
また1000万円の台付け価格の件に関しても九州産馬にしては高額に思えますが、
あくまで生産者の希望に沿った形ですので、600万円を拒否して主取りにしたのも何らおかしなことはありません。
いずれも「上場したものの惜しくなったので手元に残したくなった」と言われればそれまでの話。


しかし、ただでさえ上場頭数の少ない九州の市場ではこういった動きは目立ちますし、
「売る気がないなら最初から上場しなければいいのに」という声があったのも事実。
やり過ぎるとセール自体の評価が下がるので控えてほしい所です。


ただ、これらの動きにも理由があったのではないかと私は考えています。
実は上場馬募集の段階で、上場頭数が少ない場合はセリを開催しない可能性がありました。

※上場申込頭数が30頭未満の場合は開催を取り止める場合がありますので予めご了承ください。

http://blog.goo.ne.jp/umaichi_news/e/6460c9ccd1f192f5e94bfa2419e55487

結果的には30頭未満でも市場は開催されましたが、無理をして上場馬をかき集めたのではないか?
というのが個人的な想像です。このような事態にならない為には来年に向けて頭数確保が急務ですし、
まずは九州産馬全体の生産頭数増に向けて手を打たなければならないのではないかと思います。