座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

平成30年度から重賞新設や賞金アップを実施 「佐賀三冠」の定義も確立へ

佐賀競馬が重賞編成を変更、新年度は21戦|【西日本新聞】
前年度からの主な変更点を箇条書きにするとこうなります。


・「S1」「S2」格付けを廃止、「重賞」「準重賞」の2種類へ
・一部重賞の賞金増額
・「S2」佐賀皐月賞の「重賞」格上げ
・重賞を新設
・レース開催時期の移動(霧島賞・たんぽぽ賞は、サマーチャンピオン佐賀記念と別日になるなど)
・クラシック路線「佐賀三冠」の明文化

年間を通じて、短距離・長距離ともに目標とするレースを設定することを目的に重賞レース体系の再整備を行います。
短距離路線については11月11日に佐賀オータムスプリント・1月27日にウインターチャンピオンを重賞に昇格し、長距離路線については5月13日に佐賀スプリングカップ・7月8日に佐賀王冠賞を重賞に昇格させることで古馬重賞路線が更に充実し、活性化することが期待されます。


九州ダービー栄城賞を頂点とする3歳クラシック路線については従来、飛燕賞からダービーまでの期間が長かったことから、新たに佐賀皐月賞を重賞に昇格させ、佐賀皐月賞九州ダービー栄城賞ロータスクラウン賞にて佐賀3冠と新たに定義づけいたします。
これに伴い、H31年より飛燕賞は距離を1400mに変更し、ロータスクラウン賞も2000mへと距離変更いたします。
2歳路線においてはこれまで佐賀デビュー馬限定の重賞、九州ジュニアチャンピオンのみが重賞でしたが、移籍馬を含むすべての佐賀競馬所属の2歳馬が出走可能な重賞として、カペラ賞を重賞に昇格させて実施いたします。

http://sagakeiba.lekumo.biz/news/2018/03/30-9fb3-1.html

上段について説明しますと、これまで佐賀競馬古馬重賞・オープン特別は「夏場は短距離レース中心」「冬場は中・長距離レース中心」に分かれていました。
これはこれでレースを使う陣営側としては解り易くはあったのですが、夏場は中距離馬が他場へ移籍、冬場は短距離馬が移籍……という事態も発生していました。
年間を通じて距離関係なく使えるレースが増えれば佐賀A級の層も厚くなるかもしれません。賞金も少しずつ上がっていますしね。


下段は佐賀三冠の定義付けについて。これまでは飛燕賞が一冠目を担っていましたが来年から距離を1400mの短距離に変更されて別個の重賞となり、
また佐賀皐月賞の新設によって「佐賀皐月賞九州ダービー栄城賞ロータスクラウン賞」が佐賀三冠であると明確に定められました。
荒尾競馬廃止前は「九州皐月賞荒尾ダービー」が一冠目で「九州三冠」でした。やはり一冠目が皐月賞だとしっくりきますね。
ただ問題が残されていて、これまで佐賀皐月賞古馬B級のS2重賞として施行されていたので、未来の人達が過去成績を見て勘違いしてしまう可能性が……。


重賞以外の変更点としては平日開催が増えていることです。
緑に囲まれたレジャー施設:佐賀競馬(さがけいば)|佐賀県鳥栖市
佐賀競馬は基本的に土日開催ですが、一部の土日開催を削減して火曜・木曜などの平日に開催するようになっています。
交流重賞JRA指定交流競走に関しては土日だとJRAとバッティングしてしまうため平日にせざるを得ない事情があります(JRA騎手等が遠征できない)。
それ以外でも平日開催に振り返られている日はありますが、これはS2重賞の廃止による影響でもある気がします。
JRAのネット発売システムである「I-PAT」の地方競馬発売規定に以下のような説明があります。

「基幹競走」を決定後、JRA非開催日(通常、火曜日〜木曜日)は、基幹競走施行競馬場を含めて最大6競馬場まで、JRA開催日(通常、土曜日・日曜日)は、基幹競走施行競馬場を含めて最大3競馬場まで発売いたします。


「基幹競走」とは、以下のレースをいいます。
JRAの非開催日:「ダートグレード競走」及び「1着賞金1,000万円以上の重賞競走」
JRAの開催日:「重賞競走」


また、以下の競走についても「基幹競走」となることがあります。
JRAの非開催日:「1着賞金500万円以上の競走」・「シリーズ競走」
JRAの開催日:「準重賞競走」・「シリーズ競走」

http://www.keiba.go.jp/ipat/qanda.html

これまで佐賀競馬のS2は「重賞濫発」と一部の人から批判を受けたこともありますが、PAT発売に組み込むためには不可欠な存在でした。
特にJRA開催日である土日と被る佐賀競馬では「最大3競馬場まで発売」に当たるため基幹競走としての重賞が必要だったと考えられます。
土日佐賀以外で開催している競馬場でPAT発売可能なのは岩手・金沢・高知など。この3場が占める週は佐賀が平日開催に回っていることが多い。
最近の一日売上推移を見ると平日でもそこまでの売上減の影響は見られないということで平日開催増加の決定がなされたのでしょうが、
平日はお客の入りが少ないのが難点。現在の佐賀競馬場は本場へ来場するお客と売上が減少しているのが悩み所でもありますし、
場内の売店・食堂の活気が薄れているのも心配です。事情は不明ですが4月から売店の「あかうら」さんが休業、南西側の食堂街も空き店舗が目立ちます。
ネットでの馬券売り上げ増加の取り組みと同時に佐賀競馬場への来場者を増やす施策にも期待したいところです。