座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

二本柳壮騎手が1日で2勝の固め打ち

二本柳壮の近走成績|競馬データベース - netkeiba.com
二本柳俊一の近走成績|競馬データベース - netkeiba.com
柏木務(カシノ)馬ウォッチャーである私は同時に二本柳俊一厩舎と二本柳壮騎手ウォッチャーでもあります。
なぜなら柏木氏は美浦ではこの厩舎に多くの馬を預けているからです。先週はこの親子コンビで
カシノワルツが勝利、さらに同日に二本柳騎手は小桧山厩舎の馬イエスマイダーリンでも勝ってましたね。
ちなみにカシノワルツは九州産馬ではありませんが、九州トレーニングセール出身馬です。


二本柳厩舎は2009年から3年連続0勝、去年一昨年はともに1勝のみ…今年は既にこれで2勝目ですから
かなり調子がいいのです(交流競走除く)。二本柳騎手も父親の馬を中心に騎乗しているので大体成績は一緒。
2008年4勝、2009年3勝、2010年2勝、2011年0勝、2012年2勝。今年は先週の2勝含め現段階で3勝を挙げています。
2007年の10勝以来の久々の二桁勝利も目指していけるのではないでしょうか。


二本柳家は競馬一家として知られます。俊一師の父・二本柳俊夫師は黄綬褒章、調教師顕彰者などで顕彰された方。
俊一師の奥さんの祖父は野平祐二氏。そんな家庭で産まれた二本柳騎手はまさに競馬界のサラブレッド。
しかしデビューして数年は調子が良かったもののここ数年は勝ち星が伸びていません。
二本柳厩舎の不振が所属騎手である二本柳壮騎手にも影響を与えているのは言うまでもありません。
某誌では「これだけ成績が悪いのに調教師を続けられるのは父親の遺産があるから」
なんて書かれていましたが…まあ案外事実なのかもしれません。美浦では成績の伸び悩む調教師の勇退が続出する中、
この成績で厩舎経営を続けられているというのは驚くべきことですからね。0勝があった年がありましたし、
JRA全体の厩舎成績でも最下位に近い。普通はそんな厩舎に馬を入れたがる馬主はいません。
こうして管理馬が少なくなる悪循環で勇退調教師は増えて行くのでしょう。


二本柳厩舎と柏木氏の関係ですが実は割と最近なのです。管理馬は2004年からで最初はカシノビューティ1頭だけ。
その後も年間2〜3頭くらいは預けていたようですが、一つの転機となったのは吉永正人調教師が逝去された
2006年以降でしょうか。吉永調教師はご実家が鹿児島の吉永牧場でしたから、美浦に入る九州産馬
ほとんどが吉永厩舎で、カシノ馬以外もたくさんの九州産馬を管理されていました。
管理馬の多くは2006年に開業した天間昭一厩舎に流れていきましたが、一部は二本柳厩舎にも移り、
以降はカシノの新馬も預かるようになっていきます。しかし厩舎はその後2009年から3年連続で未勝利…。
ここで管理馬も年々減少の一途を辿るわけですが、反比例するように増えていったのが柏木氏の所有馬でした。
現在厩舎には16頭いますがそのうち9頭がカシノの冠。ここ数年は管理馬の半数以上がカシノ馬ということが多いです。
数年前から栗東にいたカシノ馬の多くが次々と二本柳厩舎に移籍していきましたから、最初は何事かと驚きました。
先ほどの某誌に書いていたことですが、いくら遺産があったとしても、二本柳師としては
かなりの危機感を持っていたそうです。それは当然のことでしょう。その現状を変えようと
関係各所に駆け回り頭を下げたそうで、それでなんとか一定数の管理馬を確保できるようになったらしい。
その時にお願いされた先が柏木さんだったということですね。
実は柏木牧場に伺った際に、牧場の方に聞いてみたのですよ。「二本柳先生から依頼されたんですか?」と。
やっぱりそうだったみたいです。柏木氏は何か頼まれ事をされたら嫌とは言えないらしいんですよね。
JRAに復帰してまだ乗り馬に恵まれなかった頃の西田騎手からも同様に依頼されて積極的に乗せていたそうです。
今でもよく乗ってますね。たぶん女性騎手である西原玲奈騎手に乗せてあげてたのも人情だったんじゃないかな。
その牧場の方は言っていました。「本当は成績の低い厩舎より、上の厩舎に入れたいよね…」と。
馬主(牧場)としてはそれが本音だと思います。頼まれたら断れない性格の柏木さんだからこその話。
あ、でも基本的には転厩させるにも下位クラスの馬が多く、新馬でも上位評価の馬は栗東に入れていましたから、
その辺はシビアです。それでも競馬は義理と人情の世界なんだなと思わずにはいられません。


同様に一度は引退して騎手免許を再取得した西田雄一郎騎手にも乗せてあげていました。
復帰当初はなかなか騎乗馬が集まっていませんでしたからね。今でもその関係は続いています。
女性騎手で引退している西原玲奈さんにもカシノコールミーをはじめいい馬を乗せてあげていた時期がありました。


そういえば元・吉永厩舎の厩務員だった和田雄二師が今年美浦で開業しましたが、
さっそく柏木氏や西村新一郎氏が転厩させたりして馬を預けていますね。九州産ではカシノピストンが移籍。
まだ管理馬は10頭ほどしかいないようですが、これから九州産馬が入ることも増えそうです。


ここからはちょっと方向を変えて「二本柳馬券」の買い方について。
この厩舎と騎手は基本的に人気になることはありません。JRAのファンも厩舎・騎手成績は知っていますから。
それを逆手に取っておいしい馬券の取り方をお教えします。ほとんどの馬が箸にも棒にもかからないのは事実ですが、
過去に人気薄で走った馬については何度も激走します。先週勝利したカシノワルツは近走成績が良く人気しましたが、
13番人気で3着、10番人気で3着、8番人気で2着があります。今後500万下で凡走すれば
また人気は落ちるでしょうし、その時こそ人気薄でまた一発がありそうな気がします。
その他の馬ではカンタベリーナイト。過去に15番人気3着、11番人気2着、7番人気2着、5番人気1着など。
しかし先週の皿倉山特別では3番人気で12着とぶっ飛ばしました。基本的には人気薄の時に買いたい馬です。
そしてカシノスターライト。以前に7番人気1着、11番人気3着、6番人気2着、8番人気2着など。
他厩舎の馬ではアルティストなんかいいですね。他騎手も乗っていますが、二本柳騎手の時こそ人気薄になりやすい。
過去に人気薄で馬券になったことのある馬を気にかけておけばいつか大きな配当を寄せてくれるはずです。