座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

凱旋門賞馬の前走について調べてみた

オリビエ・ペリエ騎手「凱旋門賞は前哨戦(フォワ賞)使わないと勝てないよ」 - 座布団が行司にクリーンヒット


今年凱旋門賞に挑戦する日本馬はジャスタウェイゴールドシップハープスターの3頭が予定されています。
ジャスタウェイ安田記念からの直行、ゴールドシップハープスターは先日行われた札幌記念からというローテ。
現地の前哨戦を使わなければ勝利は難しいとされる凱旋門賞。過去の日本勢も好走したのは前哨戦を使った馬のみ。
ジャスタウェイとゴールドシップが凱旋門賞へ - 座布団が行司にクリーンヒット
実際に過去の凱旋門賞馬たちの前走はどこを使っていたのか調べてみました。

年度 調教国 馬名 前走名・結果 前走場・条件 前走の月日
1998 フランス サガミックス ニエル賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/13
1999 フランス モンジュー ニエル賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/10
2000 アイルランド シンダー ニエル賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/12
2001 イギリス サキー 英国際S 1着 ヨーク(イギリス)芝10ハロン88ヤード 8/21
2002 イギリス マリエンバード バーデン大賞 1着 バーデンバーデン(ドイツ)芝2400m 9/1
2003 フランス ダラカニ ニエル賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/14
2004 フランス バゴ ニエル賞 3着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/12
2005 フランス ハリケーンラン ニエル賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/11
2006 フランス レイルリンク ニエル賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/10
2007 アイルランド ディラントーマス 愛チャンピオンS 1着 レパーズタウン(アイルランド)芝10ハロン 9/8
2008 フランス ザルカヴァ ヴェルメイユ賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/14
2009 アイルランド シーザスターズ 愛チャンピオンS 1着 レパーズタウン(アイルランド)芝10ハロン 9/5
2010 イギリス ワークフォース KGVI&QES 5着 アスコット(イギリス)芝12ハロン 7/24
2011 ドイツ デインドリーム バーデン大賞 1着 バーデンバーデン(ドイツ)芝2400m 9/4
2012 フランス ソレミア ヴェルメイユ賞 3着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/16
2013 フランス トレヴ ヴェルメイユ賞 1着 ロンシャン(フランス)芝2400m 9/15


以上の結果から見て判断できる傾向は以下の通り。
・前走距離は芝2000m(10ハロン)以上
・前走は9月以降が望ましい(本番まで中2〜3週)
・意外とフォワ賞が少ない
フォワ賞を使った馬からは1992年の2着馬スボーティカ以降、凱旋門賞馬が出ていません。
これは凱旋門賞の3歳馬優勢の傾向がそのまま前哨戦にも現れていると思われます。
過去10年で3歳馬が8勝、最近は牝馬が3連勝中で、牡馬古馬の勝利は4歳だったディラントーマスくらいです。
フォワ賞ニエル賞ヴェルメイユ賞はいずれも凱旋門賞と同日、同じ競馬場、距離で行われますが、
フォワ賞は4歳以上、ニエル賞は3歳馬限定、ヴェルメイユ賞牝馬限定。その為このような結果になっているかと。
日本の古馬の牡が使うことが出来るちょうどいい前哨戦となるとフォワ賞くらいしかないんですよね。


他国のレースから連戦する手もありますが、拠点をその都度変える必要性が出てきますし、そのたびの輸送、
また思い通りのレースに招待されない可能性もあります。アイリッシュチャンピオンステークスに登録のあった
ジャスタウェイは結局回避しましたが、高レーティングを維持しているだけに使わないのはもったいなかった。
凱旋門賞への前哨戦は選り取り見取りだったはずなんですけどねぇ……。
http://jra.jp/news/201405/052702.html


長い休み明けで勝利したのは2010年ワークフォースくらいのものです。
8月中に使ってから本番に進み勝利したのは2001年のサキー、いずれもイギリス馬でした。
データ的に日本馬3頭は10年に一度くらいの確率で勝てる要素はありますが、
その可能性はかなり低いとしか言いようがありません。まぁ、アジアの馬が凱旋門賞を勝ったことすらないのです。
日本の馬が初勝利を挙げるのは案外過去のデータを大きく覆すような馬なのかもしれません。