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メルボルンC日本馬ワンツーの余波

まず最初に、角居勝彦調教師がデルタブルースばかりに気を取られて、追い込んできた馬がポップロックだと
気がついたのはゴール板を過ぎてからだった、というお話。
http://jra.jp/news/200611/110804.html
ポップロックとオリヴァーはかわいそうに、たぶん「デルタ逃げ切れー!」とか叫んでたんじゃないかな(笑)。
まぁお気持ちは分かります。菊花賞を勝った後はなかなかG1を勝てず低迷していたデルタブルース
一番気をかけていたのは角居師本人だったと思います。豪州への挑戦はデルタブルースの長距離適正を
考えての遠征だったわけで、この勝利はまさに会心の一撃、角居師にとって最高の結果となりました。
ポップロックはあくまで僚馬、帯同馬って感じだったと思います。ワンツーはおまけみたいなものだったのでは。
ちなみに2頭とも次走は香港ヴァーズの予定だそうです。ジャパンカップに出走しないのは
ディープインパクトが出てくるからかなぁ? 有馬記念には出てほしいけど……。


日本の競馬ファンが沸きかえっている一方豪州では、不安と不満を口にする人も少なくないようです。
豪有力紙『オーストラリアン』によると、豪州競馬界に大きな影響力を持つバート・カミングス調教師が
外国馬の出走を制限するようメルボルンCの統括組織であるヴィクトリア・レーシング・クラブに提言したそうです。
つまりジャパンCなど日本のG1のように招待馬だけ参戦させるようにしてほしい、ということらしい。その内容は
「英国・アイルランド・米国など各国から1頭ずつ招待馬を選定し、外国馬参戦に歯止めをかけるべき」と具体的。
日本のG1はよく「招待馬だけしか呼ばない」と批判されることもあるようですが、師は逆に制限しろと。
確かにメルボルンCは当日が祝日になるほどの国民的行事、146回も続く伝統あるレースとして知られるており
それだけに今回の日本馬のワンツーはあちらの新聞でも大きく「歴史的事件」として取り上げられている、と。
バート・カミングス師は国産馬、及び豪州調教馬のことを考えてこういう提言をしたということらしい。
(ソースが東スポ系列なので多少、誇大誇張があるような気もしますが)
最近では日本ですら国際化の波に抗えず多くのレースを外国馬に門戸開放しようとしている時に、
オーストラリアの名伯楽がこのような発言をすることは時代に逆流しているようにも見えます。
しかし自国の競馬界を憂う師の考えは理解できる。メルボルンCがそれだけのレースであったということでしょう。
つまり、デルタブルースポップロックは物凄い事をやってのけてしまったということですよ。
実際オセアニア調教馬以外からの優勝馬って、デルタブルースでまだたったの3頭目らしいですからねぇ。
しかし一方ではバート・カミングス調教師の心配をよそに非常に楽観視している方もいらっしゃる。
http://d.hatena.ne.jp/BUNNY/20061108/1162932659
こちらには海外のニュースサイトのメルボルンCでの反応を説明していらっしゃいますが
師と同じように日本馬を今後の脅威と見る記事もあれば、大したことねーよという記事もあるみたい。

「(前略)日本の馬がこのレースを独占し続けることは全く心配していない。
 次に日本馬が来ても、そうは勝てないだろうよ。」

さすがに来年も日本馬が連覇するようなことがあれば議論も大きくなるでしょうが非常に難しいでしょうし、
今のところ開催条項は変わる予定は無いんじゃないかな。