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地域による開催日・場外発売の差異について

先日岩手競馬融資修正案が可決された日、私は岩手競馬及び地方競馬関係のブログを書いている方や
ファンの方たちの交流が行われるチャットに参加しました。話題は岩手競馬存続の喜びの声から、
岩手だけでなく地方競馬に関する色々な話へと移り、とても面白かったです。そこで、
東海競馬が主戦場の方の話に驚いたんです。笠松や名古屋は、土日よりも平日の方が売り上げが多いんですって。
佐賀競馬にどっぷり浸かってる私にとってはかなり衝撃的でしたね。どうして平日の方が…と。
それからさらに聞いてみると、なるほど、と。納得できました。
http://www2.keiba.go.jp/keibaWeb/PageFlows/MonthlyConveneInfo/begin.do

平日開催(ナイター)が主な競馬場

ホッカイドウ、南関東、東海、兵庫、荒尾

土日開催が主な競馬場

ばんえい帯広、岩手、金沢(日・火)、福山、高知、佐賀


平日に開催される競馬場は(荒尾を除く)JRAの影響が大きい地区なんですね。
土・日に開催すると被っちゃって、むしろ売れなくなってしまうらしいのです。
これらの地域ではJRA地方競馬が上手く住み分け出来ているんですね。恐らく客層も違うでしょう。
一方、JRAの影響力が少ない地域(JRAの競馬場、WINSが近くにない)では土日の方が売り上げが伸びるわけです。
あとホッカイドウとばんえい、東海と金沢、佐賀と荒尾のように、提携などしている競馬場同士では
開催日を微妙にずらすことで競合しないようにしているんですね。
説明を聞いてみれば簡単な話なのですが、今まで気がついていませんでした。確かにそうですわ。


地方競馬ではこの「開催日のズレ」を利用して、開催が行われない日は場外発売を実施します。
ここでも各競馬場の思惑がぶつかりあって、一筋縄ではいかない状況になっています。例えば、
南関東の場外は、他の競馬場はこぞって欲しがります。場外発売でもかなりの売り上げが見込めるからです。
こういう「人気」の競馬場はパイの取り合いになることがしばしばあります。
発売してあげる分、もう一方の競馬場でも場外が行われますから、南関東は常に場外には困らない状況です。
こうして売り上げが多い競馬場はさらに売り上げが伸び、不人気の競馬場はどこからも見向きされなくなって
さらに売り上げが減る、という状態になってしまいがちです。その典型例が荒尾かもしれません。
全国で唯一3連式馬券が導入されていない(今年4月から導入)競馬場になってしまっていた為か他場外が激減、
売り上げにも大きく影響されてしまいました。場外発売は競馬場の売り上げを左右する大きなものなのです。


今年も各競馬場で次々と開催日程及び場外日程が発表されつつあります。
先ほどの東海ファンの方は「今年は週末開催が増えて売り上げに影響が出そうだ」と嘆いていました。
普段と違う日に開催を行って新しい客層を増やす、という目的も考えられるようですが、
それはあくまで余裕があるときの先行投資で、今の余裕が無い状況ではやめておいた方が…という話でした。
それだけでなく、恐らく金沢競馬との提携強化なども影響していると思いますが。
場外発売というのは上でも書きましたがパイの分け合いですから(等価交換でない場合もあるみたいですが)
計画的にやらないといけない。こういう所でも地方競馬内で格差が生じてしまうのは……これも現実か。
仕方の無いことではあるけれど、残念。場外を本当に均等に行おうとすればそれこそ
地方競馬の統一しかないわけで非現実的。結局は現行のままで続いてくのかなぁ。