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日本最初の直線コースは新潟ではなく札幌競馬場に存在したらしい

『Gallop』で数週に渡って連載中の新潟競馬場直線コース物語。新潟競馬場などの歴史から始まりかなり中身の濃い
連載ですが、今週号に面白い話が載っていました。日本初の直線コースは新潟ではなく既に札幌に存在したという。
かつて札幌競馬場は左回りで、厳密には完璧な直線ではなく最後の直線の手前4コーナー付近から少し角度が付いて
左上の方に引込み線とスタートが存在したそうだ。距離は800m。当時「距離が長ければ長いほど馬に負担がかかる」
「コーナーが少ないほど負担が少ない」という考え方が主流で、さらに2歳の頃から大きな負担をかけるのは
若駒に悪い影響が出るのではないかという話がたびたび議論されていて、2歳馬を走らせる場合はできるだけ
負担を減らすために直線でしかも距離が短いコースにすべきという観点からこのコースが作られたそうだ。
そのためこのコースはほとんどを新馬戦に設定されていたそうだ。しかし意外なところから不満の声が出てきた。
ファンが「レースの様子が分からない」という文句が出たという。まだターフビジョンも無かった頃、ファンは
レースを目視するしか無かったわけで、スタンドから遠いスタート地点で馬が見えないと不満が出るのも分かる。
さらに時代が進むにつれ上記の2歳馬・馬への負担の考え方も変容し、徐々に使われないコースになっていき
結局廃止されることに。その後は発走調教用に使われたりしていたが、後に厩舎団地が上に建てられ現在では
跡形も残っていないという。近代競馬に進んでいく過渡期に色々なことがあったんだなと感じさせられる。
詳しくは今週号の『Gallop』をご覧ください。