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BTC「引退名馬繋養展示事業」 月額助成金が1万円減

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http://www.b-t-c.or.jp/btc_p500/p500_01.html

平成24年度の受付を開始しました。
助成金交付要件は以下のとおりとなります。
(中略)
(5)14歳以上の馬(平成24年度は平成10年以前に生まれた馬)※
その他の条件や助成金交付に当たっての制限等につきましてはお問い合わせください。
平成23年助成金交付対象馬については別途定めが有ります。申請書送付時にご案内いたします。

先週の『Gallop』の田中哲実のコラムに載っていました。具体的に言うとJRA重賞勝ち馬が3万円から2万円に、
地方交流重賞勝ち馬が2万円から1万円に減額。さらに平成24年度からの交付用件が変更となり、
14歳以上の馬しか助成が受けられなくなります(平成23年度までに助成を受けた馬は無関係)。
この影響は非常に大きいと思います。中には経済的に繋養を諦めざるを得ないところも出てくるかもしれませんし、
今後引退した重賞馬はすぐに助成金を得ることができず、引退直後行方不明…ということが増えるかもしれません。
北海道での引退した馬を預かる養老牧場の月額平均額が6万円くらいだそうで、かなり安い部類に入る九州の
ホース・トラストが月3万円。助成金でギリギリ賄えていたホーストラストも足が出てしまうことになります。
名馬たちに会ってきました(その2) - 座布団が行司にクリーンヒット
オースミロッチがかわなべ森林馬事公苑からホース・トラストに移動 - 座布団が行司にクリーンヒット
http://www.horse-trust.jp/3yotaku/btc.html
ホーストラスト日誌 功労馬スポンサー募集!
この影響によりホーストラストでは月1万円分を三口に分けてスポンサーを募集するとこのとです。
あの名馬のスポンサーになれるチャンス、皆さんいかがでしょうか。特典もあるようですよ。


どうしてこんな大事な事業をカットされなければならないかと言うと、BTCにも苦しい台所事情があるようです。
田中氏によれば、要するにBTC(財団法人軽種馬育成調教センター)の財源不足によるものだとのことです。
JRAの関連団体であるBTCも馬券の発売額が伸び悩んでいる影響が出てきてしまった、と。
元々BTCはその名称からも分かるように「日高育成総合施設軽種馬育成調教場」の運営をJRAから受託された団体で
日本だけでなく海外からホースマンを受け入れての技術研修、競走馬育成に関わる研究などを行ってきました。
ここに新しい事業として1996年から「引退名馬けい養展示事業」を実施、2007年には地方競馬ダートグレード競走
勝ち馬にも助成対象を広げ、事業開始以降助成金の利用数は年々増加の一途を辿り、平成23年度で223頭。
単純計算でも月間600万円以上は掛かっており、年間だと7200万円。いち財団法人としてこれ以上は限界が来ていると
いうことなのでしょう。ここ数年は本当に助成馬が激増しましたからね。行方不明だった馬が助成金をきっかけに
ひょっこり姿を現した例なども多くありました。もちろんそれまでも大事にされていたのでしょうが、
この事業に申請されることで馬名と繋養されている場所が明白になり、ファンにとっては非常に有難いことでした。


よくよく考えて見ると1996年までは助成金など存在せず、引退後の処遇は馬主さんや関係者さんの個人的な
出費によるものや、ファンやNPO団体などの有志による活動でしか引退功労馬の余生は守られていなかったわけです。
そういう意味でこの事業は「功労馬」に大きな役割を果たしてきました。助成金がなければ日本にここまで養老牧場も
増えていなかったでしょう。だからこそ、引退名馬の繋養事業をこれ以上減退させてはなりません。
BTC単独で無理ならば他の関係諸団体との連携、あるいはJRAが本腰を入れて直接事業を引き継いでもいいのでは。
せっかく日本競馬界に根付きつつある「功労馬」という概念をこんなところで廃れさせてはいけないでしょう。
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