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ソフトバンク 福岡ドームを870億円で買い取る

ソフトバンク、福岡ドームを870億円で取得 :日本経済新聞
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/293480
ついにこの日が来ましたか。年間50億円という使用料をこれまで支払ってきましたが、今後はそれがなくなります。
870億円という数字は大きいですが、長い目で見れば取得できたことはホークスにとってプラスになると思います。


福岡ドーム - Wikipedia
福岡ドーム(現:福岡Yahoo! JAPANドーム)が造られたのは1993年。ホークスの親会社であるダイエーが建設し、
関連会社が所有・運営していました。しかしダイエー本社が経営悪化、これにより2004年にホークスの球団は
ソフトバンクに売却されることになりますが、その前の2003年に先んじて福岡ドーム自体は
アメリカの投資会社コロニー・キャピタルに売却されます。ここはちょうど日本全体の景気が悪化していた時期、
日本の不良債権や、会社自体を安く買い叩き、後で高い値段で転売するという、一時期話題になった
ハゲタカファンド」(バイアウト・ファンド)と呼ばれる投資会社でした。ソフトバンクはドームの命名権を取得し、
これに5年で契約金は25億円。さらにホークスタウンが所有する興行権を150億円で取得する営業譲渡契約を締結。
コロニー・キャピタルが福岡ドームを転売 - 座布団が行司にクリーンヒット
これだけでもかなりの儲けを得ています。その後2007年に「ここが売り時」と見たのかコロニー・キャピタル
福岡ドーム、シーホークホテル、ホークスタウンモールのいわゆる「福岡3点セット」を売却。
これにより200億円超の売却益を得たとされています。この時の売却額が1000億円超とされていますから、
当時800億円くらいでダイエーから購入していたのかな。そうして売られた先が現在の所有者である
シンガポール政府不動産投資公社(GICリアルエステート)でした。今回870億円で売却とのことなので、
ソフトバンクとしては経年劣化による施設の価値低下などを考えても、まぁ妥当な値段だったのかな。


一連の所有者転売の流れで一番儲かっていると思われるのは間違いなくコロニー・キャピタルでしょう。
そしてダイエーからの購入の際のいわゆる「フランチャイズ契約」も一時期話題になりました。

また、ダイエー本社が本拠地の福岡ドームを米投資会社のコロニー・キャピタルに売却した際、コロニーと30年の本拠地契約と入場券などの販売委託契約を結んでおり、契約に違反して移転した場合は約900億円規模の違約金を支払うことになっている。譲渡や移転には事前に了解が必要だ。

http://www.yomiuri.co.jp/sports/feature/tougou/200410/to20041018_03.htm

以前、ロッテとホークスが合併するというニュースもありましたよね。あの話が破綻したのはこの契約があったから
という噂もありました。合併とはいえロッテの方がメインとなる会社ですが、千葉に本拠地を持ってくるとなれば
違約金を支払わなければならないし、福岡に移転となると千葉のファンは黙っていない。
ソフトバンクが球団を買い、引き続き福岡に本拠地を置くことになったのも、ある意味この契約のお陰だったのかな。
まぁ、コロニー・キャピタルが転売した時点でこの契約も無くなったでしょうし、仮にGICリアルエステートに
継続していたとしても今回の取得で終わった話。そもそも九州・福岡に根ざして大成功を収めている現在のホークスを
他の場所に移転するような話は現在では有り得ないでしょうけどね。色々な意味で日本球界を騒がせた存在でした。