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浜中俊騎手のJRA年間最速100勝達成にみる騎手の二極化問題

浜中俊騎手、JRA年間100勝達成! | 競馬実況web | ラジオNIKKEI

 本年の年間100勝達成は最速で、デビューから6年での年間100勝達成は、武豊騎手(2年目)、加賀武見騎手(4年目)、福永洋一騎手(5年目)に次ぎ、田原成貴騎手(6年目)と並ぶ歴代4位タイとなる。

良い馬に乗せてもらっていたとしても、騎手が下手ならば勝ち切れません。浜中騎手の騎乗技術あってこそ。
しかもデビューから6年目での年間100勝達成とのことで、1位から4位までは錚々たる騎手の皆さんの顔ぶれが。
まさに伝説に残る騎手(になる可能性がある)の仲間入りというところでしょうか。しかし一方でこういう声も。
“騎乗システム”の再構築が急務

 先週、浜中が歴代4位タイとなるデビュー6年目での年間100勝を達成した。これはもちろん、本人の技術、努力なくしてはできない記録ではあるが、以前に比べ上位騎手にいい馬が集中しやすい時代だからこそ、これだけ早く達成できたという見方もある。
 先日、ある騎手のエージェントがこんなことを言っていた。「今のジョッキーは二極化が進み過ぎている。このままの流れが続いていくと、どこかで必ずひずみが出てくる」
 先日28歳の若さで引退した長谷川を始め、柴原、田中克…近年は若くして騎手をやめる人間が増えてきた。年間100勝を達成する騎手が増加する一方で、騎乗数が激減し、体力があるのに引退を余儀なくされる若い騎手たち…。「今、厩舎12人態勢が始まっているだろ。スタッフで乗れる人間が足りないところは、どこもジョッキーに調教を手伝ってもらっている。そういう役割を担っている中心層が中堅以下の騎手。今のまま騎手の二極化が進んで、こうしたジョッキーが皆やめてしまっていたら日々の調教がスムーズに回らなくなる恐れがある。たとえ今は乗れる若い持ち乗り助手が多いところでも、10年、20年たってそうしたスタッフが乗れなくなった時に、同じような問題は出てくる」(前出のエージェント)

栗東を中心に8人の騎手が引退 その理由とは - 座布団が行司にクリーンヒット
http://jra.jp/news/201209/092601.html
騎手の二極化は大きな問題ですね。ここ数年であまり成績の残せていない中堅どころが一斉に辞めています。
武英智騎手の引退も発表されました。この二極化の要因の一端ともなっているのがエージェント制だと思います。
そのエージェントの一人がこんな記事のようなことを言うと「お前が言うな」という気もするのですが、
言っていること自体は正しいと思います。騎手エージェントについてはJRAも重い腰を上げて新制度を作りました。
騎手エージェント申請義務化 ……公表は? - 座布団が行司にクリーンヒット
http://www.daily.co.jp/horse/2012/03/06/0004862217.shtml
小原靖博トラックマンが『競馬ブック』を退職 - 座布団が行司にクリーンヒット
エージェントは申請を義務化、一人のエージェントが担当可能な騎手も4人までにして、
将来的にはトラックマンとの兼業禁止をも視野に入れているとのことで、だから小原TMは早めに退職したのかなと。
とはいえ、これで劇的に状況が良くなるかといえばそれも見通しがあるわけではなく。
エージェントの力量でも騎乗数厚めに差が出るでしょうし。またどこまでが競争社会の範疇で、
どこからが制度の不備なのか、厩舎の格差問題も含めJRAも頭が痛いところでしょうね。
今のところJRA格差是正に向け、上位側に制限を施すことで対処しようとしているように見えます。