座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

TPPの影響 馬産地には?

どうなるのかな | 地方競馬の楽天競馬|日替わりライターブログ - 楽天ブログ

今、海外で馬を買っても馬代購入費用以外に関税380万に、
輸送経費にエージェント(通訳兼ねる)手数料で約800万は見ている。
ましてや、この急激な円安。ちょっと買いずらい。
しかし、関税撤廃となれば、考えるなあ…。

http://ameblo.jp/nybokujo/entry-11491369510.html

http://www.jacom.or.jp/closeup/agri/2013/agri130329-20335.php

現在日本を揺るがす話題の一つであるTPP。関税撤廃で日本農業に与える影響は甚大だと言われていますが、
競馬を扱うブログらしく軽種馬(競走馬)の輸出入に関してだけその影響を考えてみます。
現在日本では競走馬1頭に対して340万円(西山氏は380万円と書いているが…?)の関税をかけている。
かつては600万円だったらしい。これに輸送費をはじめ諸経費に馬購入代金を含めるとかなりの額になる。
しかしTPP参加で少なくとも300万円以上の経費削減となれば海外輸入馬に手を出す馬主も増える気がする。
北海道庁が公表した影響試算は上の表のとおり。総額400億円以上、雇用3千人に影響するという。


しかし一方で日本からの輸出馬に関しても関税はなくなる。各国がどれほどの関税をかけているかは不明なので
今は何とも言いようがないが、日本から海外への輸出が促進されるのであれば歓迎すべきことだ。
かつて日本競馬で猛威を奮った外国産馬も、内国産馬の質向上で今や活躍の機会も少なくなっている。
輸入頭数の推移
10年前は400頭近く輸入していたのが、近年は100頭台にまで落ち込んだ。
海外のセールなどで購入されてくる馬は関税の壁を乗り越えてでも輸入されてくる馬なので当然購買価格も高く
レベルも高いはずだ。それでも日本で思った以上の結果が出ないために少なくなっているのだろう。
仮に関税撤廃となれば一時的にはブームが起こって輸入頭数は増えるかもしれないが、
馬主が「安物買いの銭失い」を実感すれば中長期的に見ればまた現在程度に落ち着くのではないかなぁ。


輸出頭数の推移
輸出頭数はというと、10年以上前から100頭に満たない数字で微増という程度。
日本産馬は経費のせいでか他国産馬より割高で、海外からの購入件数もこれ以上は伸びないのかもしれない。
仮にあちら側でも関税撤廃となれば輸出は増えるだろうか? 例えば韓国では内国産馬保護のために
外国馬は一定額以下の馬しか購買してはいけないという規定がある、という噂を聞いたことがある。
一時期日本のセールに韓国関係者が押し寄せたことがあったが、すべて400万円以下の馬ばかり購入していた。
関税撤廃が行われても各国の競馬主催者が独自のルールを持っていれば意味をなさないことになる。


非常に個人的な印象で言わせてもらうと、馬産に関しては北海道庁の試算ほどの影響は出ないのではないだろうか。
それは一言で言えば日本馬のレベル向上で、海外に活躍馬を求める時代ではなくなったという点。
そして輸送費など諸経費もかかる関係で結局は割高になり、国内で馬を求めた方がいいという結論になりそう。
かつて大井が海外既走馬移籍を認めようとした際や(解放したが2年で凍結)、外国人馬主参入の時など
生産者組合などはこぞって大反対していましたが、結局のところ大きな影響は出ないまま。
ダーレーなどは日本に良質の種牡馬を持ってきてくれて馬品質向上に力を貸してくれているくらいです。
馬産地の衰退はむしろ国内に問題があるように思います。地方競馬の相次ぐ廃止、JRAの腰は重く、
特に対策も取らぬまま年々売り上げは減るばかり。海外からの影響云々の前にまずは自国からでしょう。
(追記)
ちょうどいいタイミングでこんな記事がありました。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013041202000131.html