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ダーレーが方針転換 中国競馬から撤退へ

建設費5億元(約61億円)の南京国際競馬場 今は駐車場に - 座布団が行司にクリーンヒット
先日「ダーレーが中国競馬に積極的に投資している」と書いたばかりだが、それからさらに調べてみると
中国からの撤退を決めていたようだ。やはりリスクが高すぎたということだろうか。

 昨秋、シェイク・モハメド殿下率いるダーレーが、目覚ましい経済発展を遂げている中国にJALIL、SOUSAという2頭の良血種牡馬を送り込むというニュースが流れた。日本でもディープスカイアドマイヤムーンなどをけい養しているが、一部ではマーケットが縮小傾向にある日本から、中国に拠点を移す可能性が示唆されていた。実際、JRAだけでなく民間の牧場なども、中国の競馬システムやマーケットの動向に熱い視線を送っている。
 しかしながら、最近になってダーレーが中国から撤退するというニュースが伝えられた。ある欧州の厩舎関係者は「ダーレーが資本となっているメイダン競馬場を運営する会社が(中国での)実務を担当していた。天津に大規模な施設を建設する予定だったが、撤退することが決まったようだ。理由についてはさまざまな憶測が飛んでいるが、どうやら資金的な面というのがもっぱらのうわさ」と内情を打ち明ける。「ただ、シンガポールの資本が引き継ぐことが決まっているらしいから、ダーレーが撤退しても計画そのものは実行されるようだ」と見通しを語った。

http://sports.nikkei.co.jp/keiba/new.cfm?i=20120416e6000e6

 近年、サラブレッド導入→馬券発売と、世界基準へ舵を切る可能性が高くなったことで、ドバイが巨額の資金を投じて検疫施設などの建設に動いた。結局は資金繰りに息詰まり、このプランはシンガポール資本が受け継いでいる。今秋、中国では10年ぶりに政権交代が行われる。他国の流れからも見て取れるように、いよいよ競馬開催を政府が認めると期待を集めていた。
 ところが、今週になり英国のメディアが「中国、次政権も競馬は現状のままと表明」と伝えたことで、一気に混迷を深めている。つまり、サラブレッド導入や馬券発売を行わないということになる。
 愛国はドバイに負けないくらいの資金を投じているとされるクールモアグループを抱えている。国策としても中国に投資してきただけに、ユーロ危機に追い打ちをかける可能性まで出てきた。

http://sports.nikkei.co.jp/keiba/new.cfm?i=20120820e6000e6

中国はとにかく経済が政府方針に左右されることが多く、特に競馬はまだ正式には認められていない。
こうした情勢ではさすがのダーレーも撤退するのが一番の得策だと判断したのだろう。
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ダーレーとそれを率いるシェイク・モハメド殿下には貴族らしいある種の「ノブレス・オブリージュ」を
競馬にも感じる部分があるのだが、単にお金をバラ撒いているだけではない。今回の中国だけでなく、
賞金の低いイギリス競馬から撤退を決めたように、当然採算面も見て競馬に投資しているのだろう。
まだ今のところは賞金水準が高い日本競馬はチャンスが続いていると見ていいのかな。
JRA 国外居住馬主の制限を撤廃 - 座布団が行司にクリーンヒット
その意味で海外居住馬主への制限撤廃はいい判断だったかもしれない。今後も動向を注視する必要はあるが。
海外馬主への門戸解放も行い着々と「パート1国基準」へと進んでいるJRAではあるが、
同時に責任と態度、体質もパート1国としてふさわしいものになっていかなければならないだろう。


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