座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

WSJS 佐賀から山口勲騎手が参戦

http://jra.jp/news/201211/111204.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saga/news/20121120-OYT8T01617.htm
山口“ミスターほとんどパーフェクト”世界に技見せる!― スポニチ Sponichi Annex ギャンブル

映像はトライアルのSJT後の山口騎手祝勝会。参加騎手たちが和気藹々と飲んでいます。面白いなぁ(笑)。
さて、山口勲騎手のことをまだあまりご存知ないJRAファンの方も多いかと思いますので、ご紹介させていただきます。


佐賀競馬といえば鮫島克也騎手が有名かと思います。JRA鮫島良太騎手の父であり、2001年にはWSJS優勝。
小倉競馬にも毎年のように騎乗しており、勝利も多いので印象深いかも。そんな鮫島騎手の成績を近年追い越して
佐賀競馬で数年前から不動のリーディングジョッキーとして君臨しているのが山口勲騎手です。今年3000勝も達成。
記事にもあるように勝率3割、連対率は5割にも達し、普通に考えれば佐賀で山口騎手外しの馬券は買えない状態。
「ミスターほとんどパーフェクト」というあだ名は佐賀の実況アナウンサー中島英峰氏が名付けたものです。
2010年には佐賀競馬年間最多勝記録更新と同時に、全国地方競馬の中でのリーディングジョッキーに輝きました。
山口勲騎手が全国地方競馬リーディングを獲得 - 座布団が行司にクリーンヒット
競馬開催日数は南関東などの方が圧倒的に多いわけで、それで最多勝という記録は実は物凄いわけです。


そんな山口騎手の知名度が低いと感じてしまうのは、JRAで活躍していないからなのでしょうか。まだJRA未勝利です。
現在でも小倉に遠征するとエキストラ騎乗が多いのはいまだに山口騎手よりも鮫島騎手の方ですからねぇ。
さらに言えば、全国での舞台での活躍が乏しいからか。エスワンスペクター交流重賞勝ちはあるのですが、
これまでSJTや佐々木竹見カップ、ゴールデンジョッキーカップなどに出場しても活躍できていませんでしたからね。
佐賀競馬場はかなり特殊なコースなので、あまりに佐賀特化し過ぎると他場で調子が悪くなるのかもしれません。
しかし今年はSJTで優勝、しかも好成績を収めたのは地元佐賀での第二戦ではなく第一戦の大井競馬場でのもの。
今回のワールドスーパージョッキーズシリーズ東京競馬場の左回りでさらに不慣れなものになりますが、
そう何度もあるチャンスではありませんし、ここに賭ける思いは冷静な表情の中にも滾るものがあるのでは。
優勝して全国区にまで知名度を上げて、JRAからもバンバン依頼が来るようになるといいですね。


(追記)
【ファンタスティックJT】(東京)〜ブラボースキーが押し切る | 競馬ニュース - netkeiba.com
山口勲騎手がJRA初勝利 | 競馬ニュース - netkeiba.com
【WSJS】〜蛯名正義騎手がトップで折り返す | 競馬ニュース - netkeiba.com
http://www.keibabook.co.jp/homepage/topics/topicsinfo_new.aspx?subsystem=0&kind=0&category=04&filename=KON23786
祝・JRA初勝利。JRAではまだ通算でも65戦しか騎乗していませんでしたから仕方ないこととはいえ、やっとですね。
騎乗馬も佐賀・荒尾所属馬を含めほとんど人気のない馬ばかりでしたし、人気馬に乗ればやれるんですね。
WSJS参加騎手で唯一エキストラ騎乗がありませんでした。阪神開催ならまだ違っていたんでしょうけど…。
レース動画を見ましたが、勝利を確信してかゴール前で普段では滅多にやらない風車ムチまで魅せてくれました。
明日はA評価馬とD評価馬に騎乗します。ぶっちゃけ優勝の可能性も大きいので、がんばってほしいです。

15着 メジロマリアン 山口勲騎手
「左回りのコースは広さがあるので気になりませんでした。スタート地点からは3コーナーが見えないんですね。4コーナーでは手応えがなくなってしまいました」

http://keiba.radionikkei.jp/keiba/news/entry-224447.html

こちらは一戦目のコメント。初めて騎乗する府中のコースに戸惑う、初々しさすら伝わってきます。42歳だけど。


少しつけ加えて山口勲騎手の紹介、その騎乗スタイルなども語らせていただきたいと思います。
特徴としては、佐賀競馬所属騎手には総じて言えるのですが、逃げ・先行馬に乗せれば本当に上手いです。
上で「佐賀競馬場はかなり特殊なコース」と書きましたが、地方競馬の中でも逃げ・先行馬超有利のコース。
ですから佐賀所属騎手は大体スタートが上手。上手くないと生きていけないので、高いレベルにあると思います。
山口騎手は特に先行馬に乗れば最強でしょうね。スタート直後に馬に負担をかけずにスッと先行させる。
そして素晴らしいペースの読み。佐賀競馬は多くのレースが1400mで行われますので、もう目を瞑っていても
ペース配分は体に染み付いているんじゃないでしょうかね。今回の勝利も芝ではありますが1400mでした。


http://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/DataRoom/RiderMark?k_riderLicenseNo=30581
山口騎手が勝率3割・連対率5割にも達することができるのは、ひとえに人気馬に騎乗することができるからです。
2012年度も現在までのデータを見ると全騎乗数629回中、1番人気騎乗数はおよそ1/3の231回で連対率は驚異の8割。
6番人気以下に騎乗することの方が少ないのです。だからこれほどの成績を残せているのでしょうね。
そしてそういう人気馬は大抵、逃げ・先行馬ばかりです。佐賀では先行できる馬が人気になると言ってもいい。
要するに良い馬に乗れるから勝っているわけですが、しっかりと人気に応える技術も当然必要です。
またここまでの地位になるまでには長い時間を経ているのです。少し前までは鮫島克也騎手がこの状態でした。
地元佐賀では若手・中堅騎手のお手馬が上位クラスになって奪われることも多々あり、嫌われることもあります。
数年前まで佐賀は特に騎手がすぐ辞める、他地区に移籍することが多く、若い騎手が育たない環境でした。
残念なことですが、仕方のない部分もあります。ただでさえ賞金の安い競馬場では、上位クラスの賞金レースでは
馬主や関係者が是が非でも勝ちたくなるでしょうし、安心と信頼のおける成績の良い騎手に偏ってしまうのです。
近年はそもそもの騎手数が少なくなったために多少マシな環境になっていますが…騎乗数が偏るのはJRAも地方も同じ。
それだけ騎乗して数多く勝った経験があるというのは大変な強みであり、さすがベテランという騎乗をされます。
佐賀には差し・追い込みではまたさらに上手いと思える、いわゆる豪腕タイプの騎手もいますね。
佐賀で差し馬を持ってくるんですからそれは大したものです。吉田順治騎手や長田進仁騎手がそうでしょうか
佐賀競馬所属騎手についての話はまた別の機会といたしましょう。山口騎手にはWSJSでその名を全国轟かせてほしい。


(さらに追記)
緑に囲まれたレジャー施設:佐賀競馬(さがけいば)|佐賀県鳥栖市
緑に囲まれたレジャー施設:佐賀競馬(さがけいば)|佐賀県鳥栖市
総合6位で終了。第3戦は後方からの競馬で、直線は内で前が開かずジ・エンド。ここで勝っても優勝は難しかった。
とりあえず1勝はできましたし、印象に残すことはできたかな。次は園田ゴールデンジョッキーズカップです。