座布団が行司にクリーンヒット

九州産馬、佐賀競馬、地方競馬、アビスパ福岡を応援しています

故・北野ミヤさんの遺言

「メジロ」が消える 成績不振で牧場閉鎖 - 競馬ニュース : nikkansports.com
メジロは生き続ける…生産事業に専念 - 競馬ニュース : nikkansports.com
メジロ牧場が廃業となってちょうど2年が過ぎようとしています。当時メジロ牧場の専務だった岩崎伸道氏は
後にレイクヴィラファームを立ち上げ、メジロ牧場の精神を引き継いで生産を再開されています。
メジロ牧場の廃業は経営が難しくなった為とされていますが、岩崎氏の決断とタイミングには
2004年にお亡くなりになった「メジロのおばあちゃん」こと事・北野ミヤさんの遺言の存在がありました。


『Gallop』で連載中のシリーズに書いてあったのですが、北野ミヤさんはお亡くなりになる少し前に、
専務であった岩崎氏に一つの「遺言」を残していました。それはメジロ牧場の今後について。
今は順調でも、生産牧場の経営は不安定なもの。時代の流れでいつ立ち行かなくなるかるか分からない。
そこでミヤさんは「誰かに迷惑をかける前に」「従業員の退職金が出る間に」「貴方がその時期を判断する」よう、
岩崎氏に言付けていたのでした。それを遺言として文書にしたためておき、開封するタイミングなどすべて
信頼する岩崎氏の判断に任せられていたというのだ。2年前この時は、経営自体は傾きかけていましたが、
多少無理して続けようとすればそれも可能だったそうです。しかし岩崎氏はこの遺言を思い出し、
ご自身の判断でメジロ牧場の名義を持つ北野家に遺言を持参し、同意を求めたのだといいます。
北野家の人々はそれに合意し、メジロ牧場の歴史は終わりました。先々のことを見据えて遺言を残していた
北野ミヤさんの先見の明、苦しい判断を下した岩崎専務も冷静で的確な判断だったのではないでしょうか。
メジロ牧場は決して消え去ったわけではなく、その精神や血統やこれからも次世代に伝えられていくことでしょう。