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地方競馬騎手希望者 年々減少

http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20100111/266131

「かつては100人以上の志願者から定員の15人を選んでいたが今は定員割れ」。同センターの上田毅所長が苦笑する。
 地方競馬全体の売り上げはピーク時の1991年度は9862億円あったが、2007年度は4割弱の3804億円まで減少。レースの賞金額も削減され騎手に経済的魅力がなくなったこともあり、同センターの騎手志願者も減少していった。
 現在、地方競馬騎手は全国に約350人いる。騎手の稼働年数は平均20年といわれ、年十数人が引退する計算となる。上田所長は「需給バランスを考えれば、年15人の騎手養成は不可欠」と説明する。
 入所試験は12種目の運動機能検査と、中学卒業程度の筆記試験。本来ならある程度、資質のある入所生を選ばなければならないが、最近は多少、運動能力に難があっても、採らざるを得ない状況だという。
 以前は4、10月の年2回募集だったが、05年度からは4月のみの募集に。130頭いた訓練馬も現在は45頭に減った。
 訓練馬が減ったことで余剰馬房が生じた。使われない馬房は劣化するため、対策として06年から地方競馬の調教師への馬房貸付制度をスタートさせた。馬の育成機能強化のため、08年には坂路コースを設置。最近は日本中央競馬会(JRA)所属の競走馬も利用している。

2月25日(木)「地方競馬教養センターに国際厩舎」ほか | 競馬実況web | ラジオNIKKEI
地方で国際グレード競走を行おうとしているのは大井競馬だけ - 座布団が行司にクリーンヒット
馬房貸付制度や外厩認定、調教コースの拡充、そして国際厩舎の設置などは余剰馬房対策でもあったわけですね。
しかしここに国際厩舎を作るということは、大井が本格的に国際G1を設立しようとしている気もするなぁ。
立地からしてここに色々な施設が作られても関東一円の厩舎、つまりJRA南関東しか使われないだろうし。


地方競馬の廃止が続き賞金額も少なくなっている中で地方競馬の騎手希望者が減少しているのも当然といえば当然か。
今後引退する騎手が増えれば騎手不足に陥る競馬場はさらに出てくるかもしれない。それ以前に賞金額の高い競馬場に
騎手が多く集まり、低い競馬場に騎手が少なくなる地方競馬場間の格差も広がりつつある。各地のリーディング騎手が
JRAに移籍していく動きはある程度上位の騎手たちが一通り移籍してしまったし、JRAの制度が変わったこともあってか
ひとまず収まっているが、最近ではこぞって南関東短期免許を取りに行くし、韓国へ短期で騎乗に行く動きも。
逆に南関東などから高知を中心に若手騎手が騎乗の修行のために短期移籍する例も増えてきている。


これは私見だが、JRAとNARの間で短期移籍を認めてはどうかと思う。南関東などの騎手は以前から内田博幸騎手が
ほぼ毎週のように遠征していたし、現在では戸崎騎手などがかなり頻繁にJRA遠征し、もはや地方からJRAへの騎乗は
(ここにも競馬場間の格差はあるが)やる気とバックアップさえあればほとんど無制限に近いほど可能となっている。
JRAはいっそここで年間数名・成績の制限をつけて短期移籍という枠組みを作ってしまえばいいのではないだろうか。
JRAの騎手たちにとってもアンカツやウチパクの完全移籍よりもマシなのでは。もちろんJRAから地方への短期移籍も
認めてしまう。JRAから賞金格差の激しい地方へわざわざ移籍する騎手はいないのでは?と思うかもしれないが、
JRA騎手の中には騎乗したくてもJRAでは絶対に不可能になっている騎手はかなりの数で存在する。そういう騎手たちに
とってはその現状を変えたい「きっかけ」を待ち望んでいるはずだ。自ら望んで地方に修行に行くという姿を見せれば
馬主・調教師・関係者に対してアピールとなるし、地方馬主の中にはJRA馬主免許のどちらも持っている人もいるので
地方でも騎乗していれば中央に戻ってきた際それこそ直接的な「きっかけ」になり得る。中には騎乗手当てを貰って
生活してさえいければいいという騎手もいるかもしれないが、それはそれでいい。しかし彼らはレースに乗ってなんぼ。
騎乗したくてもできないというのは騎手にとってかなりの苦痛らしく、西原玲奈は女性騎手招待でエキストラ騎乗の
機会も与えられ久しぶりの勝利を挙げた際には、少ない賞金とはいえ本当に喜んでいたという。残念ながら彼女は
今年限りで引退してしまったが、もし短期免許の制度があれば彼女なら真っ先に手をあげたのではないか…と思う。
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2010/02/12/07.html
http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/column/hashimoto/news/20100313-OHO1T00182.htm
受け入れる側の地方競馬側としては成績の悪い騎手を受け入れなければならないと思うかもしれないが、決して悪い話
ばかりではないと思う。地方競馬の調教師の中には中央関係者とパイプを持ちたいと願っている人はたくさんいる。
中央から騎手を受け入れることでコネを得たいという調教師はそこまで拒否しないのではないだろうか。
http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2010/01/22/15.html
JRAに遠征しに行くだけでなく、技術を学ぼうとトレセンに短期留学する騎手もいる。このような交流は悪くない。
JRAとNARの完全な騎手免許統一などというのはさすがにいきなりは不可能だと思うし、仮に可能になったとしても
今現在のように賞金額で競馬場間に質も量も差が出てくるに決まっている。まずは現実的に可能なところで妥協しつつ
一つ一つ段階を踏んでいくべきではないだろうか。できないかなあ、短期免許制度。


関連:
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/north/nasushiobara/news/20100112/266522
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/north/nasushiobara/news/20100113/268484
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/north/nasushiobara/news/20100114/268901
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20100115/269345